4〜9月中旬の取引では、前日取引(三次②)の北海道の平均約定単価が7月の2.44円から8月に14.3円へ上昇し、東京の想定費用は22.58億円から7.97億円へ低下した。週間取引(一次〜三次①)では北海道・九州の平均約定単価が他エリアより高い状態が続き、8月は東北・東京・関西・中国の想定費用が前月から増加した。調達率は東京の一次・二次①で他エリアより著しく低く、中部でも一時的な改善後に低調な状態へ戻った。事務局は調達率と起動費等を引き続き注視する方針である。なお、9月値は1〜10日の速報値である。
起動費の取り漏れに対する事後精算は、2025年度受渡分から実施する方向でガイドライン改定を進める提案である。精算対象は起動費と、最低出力までの発電に伴う卸電力市場価格と限界費用の差額であり、歯抜け約定では最低出力待機より停止・再起動が経済的な場合、その費用も対象となる。停止・再起動の判断は一般送配電事業者が確認し、必要に応じて監視等委員会事務局が事後監視する。
起動費・機会費用は入札価格に計上したリソースに限り精算対象とする。精算額は原則、需給調整市場システム(MMS)上の不落ブロックに計上された額を積算し、最低出力分の機会費用では事後精算時にスポット市場価格の実績を用いる。事業者間の個別協議は妨げない。落札電源の経済差替については、柔軟な差替えを促すインセンティブと、意図的に高コスト電源を応札する懸念を踏まえ、利益の帰属や実務負担を今後検討する。2024年4月分の調査では起動費過回収は確認されなかったが、差替え価格の精算に伴う約600万円の返還漏れが別件として報告され、精算協議中である。
募集量に対する応札不足が続き、ブロックによっては全応札者がPivotal Supplierとなる状況を踏まえ、事前的措置の対象外も含めて高値落札案件を調査した。事案として、B種電源の固定費に過年度の未回収分や将来分を含めた例と、応札ブロックと無関係な期間のマストラン損失をΔkW価格に加算した例が確認された。前者は当年分に期間按分した固定費のみが対象であり、ガイドラインへの明記を提案する。後者は応札ブロックに対応する最低出力分に限って計上するよう求め、事業者が価格を見直し中である。
調整力kWh市場では、V1・V2の登録価格について限界費用の上下10%が基準であり、スプレッドは原則20%以内となる。調査で超過が疑われたリソースには、同一出力帯でV1とV2の限界費用を異なる値で設定する例があった。火力、揚水・一般水力とも、同一出力帯では上げ・下げの限界費用を一致させること、卸電力市場価格を機会費用として用いる場合はスプレッドが20%となるよう設定することを、ガイドラインに明記する提案である。
協議済みのB種電源5件(電源3件、蓄電池VPP2件)について、2024年4〜6月の固定費回収率はリソースごとに約36〜86%であり、全体として回収が進んでいる。固定費回収後のΔkWマージンは0.33円/ΔkW・30分とされており、7〜9月分も事務局が確認する予定である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「需給調整市場の運用等について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_systemsurveillance.html)をもとに当社作成
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デマンドレスポンス(DR)をめぐる制度設計は、この2〜3年で「市場に参加できるかどうか」から「どの計測点で、どの粒度で調整力を評価するか」へと論点が移っている。2026年度は低圧リソースの需給調整市場参入と機器個別計測の開始が予定された年度であり、同時にインバランス料金のC値・D値見直しが効き始める年度でもある。本稿は、この転換が事業者の投資判断にどう効くかを整理する。
需給調整市場は2026年3月14日受渡分から全商品が前日取引・30分単位に移行し、二次調整力②を含む一次〜三次①は「複合市場」として一括で約定される仕組みに変わった(開始済み)[DOC:3e77bc52-8b6a-4fd8-95e4-cc566342a559][DOC:21690b2a-d72a-4827-91b3-b012b62f0db9]。商品単体の要件だけを見て応札可否を判断すると、実際の約定量・約定単価の決まり方を読み違える構造になっている。
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