本資料は、スポット市場で余剰電力全量を限界費用に基づく価格で入札することが特に強く求められる「市場支配力を有する可能性の高い事業者」の判定基準を見直す提案である。現行基準は、固定した4市場区分を用いる本則と、分断率の閾値超過を用いる経過措置から成る。今回の案は、本則を実際の分断状況に応じて画定する方式に改め、経過措置を段階的に本則へ移行させるものであり、会合での議論・了承と指針改定を経る前の提案段階である。
| 区分 | 見直し案 |
|---|---|
| 本則 | 直近5年間で、年平均分断率が10%以上となる年が3年以上続く連系線を分断として扱う。固定した4市場区分を廃止する。 |
| 経過措置 | 分断率の閾値を10%とし、平均化期間を1か月から3・6・12か月へ、継続性の確認期間を1年から2・3年へ段階的に拡大する。 |
| 対象事業者の判定 | 本則の発電容量シェア20%超またはPSI、経過措置のシェア50%超という現行の考え方を維持する。 |
分断率は、連系線工事や需給の変化で大きく動く。資料は、南福光BTBのループ運用対応工事に伴う中部・北陸間の上昇、伊方再稼働など供給力増に伴う中国・四国間の上昇、中国の需要減や関西の供給力増に伴う中国・九州間の低下を例示する。このため、北海道・東日本・西日本・九州の固定4区分では足元の市場状況を反映しにくいとして、連系線の分断実績に基づく市場画定を提案する。
現行の経過措置は、過去5年間に月平均分断率が5%を超えた月が一度でもあれば分断扱いとする。分断の継続性を考慮せず、一時的な工事等の影響が長く残り得る点を改めるため、閾値を10%に引き上げ、平均化期間と継続確認期間を段階的に延ばす案である。
経過措置は1年ごとに専門会合で市場画定と対象事業者を見直し、所定の条件を確認した場合に段階を進める。案が挙げる条件は、①対象事業者に問題行動が認められないこと、②対象から外れる事業者が法令遵守や内部取引監視など望ましい行為を実践していること、③対象外事業者へのサンプル調査で売惜しみ等の問題行動が認められないことである。対象外となっても、相場操縦が成立し得る点は変わらず、サンプル監視を続ける考えである。対象事業者から外れる事業者について内外無差別な卸売を要件に加える案も示されているが、必須条件として確定した記載ではない。
事業者判定の基準自体は維持する一方、内外無差別が担保された形で調達した電源容量は、シェア等の算定から除外することが適切との考えを示す。見直し案が了承されれば、適取ガイドラインへ反映するため、成案を電力・ガス取引監視等委員会に諮る予定である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「スポット市場への限界費用価格での供出が求められる対象事業者の考え方」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_emsc.html)をもとに当社作成
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