2023年4月17日、非公開情報の漏えい事案を受け、一般送配電事業者と関係小売電気事業者に業務改善命令・勧告または行政指導が行われた。対象事業者には、託送情報を扱う共用システムを約3年以内に解消する計画の提出と実施、内部統制の抜本的強化策の提出・定期報告、事案調査と公表、関係者の処分などが求められた。漏えいが確認されなかった事業者にも、情報管理と内部統制の確認が要請された。
処分対象事業者の取組は、今後1年間を集中改善期間として、委員会が実地確認、面談、ヒアリングでモニタリングする案である。期間末に取組状況を点数化し、その後は評価に応じておおむね年1回、進捗を確認する案も示された。評価対象は、統制環境、リスク評価、委託先・人事異動・災害対応等の統制措置、ITガバナンス、ログ解析と監査、不正時の調査・処分である。
一般送配電事業者については、省令で内部統制体制の構築義務を定め、履行内容を体制整備等報告書に記載させる案が示された。詳細は解釈指針で定める方向である。小売事業者への義務付けは現行法に根拠規定がなく、法令改正を含む検討課題である。委員会事務局には総合監査室を新設する方針が示された。
災害時に小売事業者等が送配電事業者の非公開情報を参照する場合、連携に必要な情報に限定し、災害対応時だけアクセス権を付与する運用が提案された。専用ID等を用い、対応終了後は速やかに権限を解除し、IDをリセットするとともに、取得情報を消去・処分する。共有情報以外のマスキング完了まで、これらの措置を並行して進める考えである。
物理分割は、まず新電力顧客情報・新電力買取情報を保有し、特定関係事業者と共用するシステムを対象とする案である。速やかな解消に向け、当面はデータベースに加えてサーバを分ける段階を目指し、将来的にはネットワーク分割も視野に入れる。ネットワーク分割はシステム全体の見直しを伴い、長期化や業務支障のリスクがある。命令では共用解消の計画提出を求め、約3年以内を想定するが、各社の具体的な工程・完了時期は未確定のものが多い。完了までの暫定措置として、アクセス権の厳格確認、ログ点検、個人IDの利用、パスワード更新等が提案された。開発時には十分なテスト期間を確保し、安定供給や顧客対応への支障を避ける必要がある。
問題となったのは、新小売事業者が行う廃止取次申込である。現行手続では供給地点特定番号に加えて旧小売契約番号、住所、契約名義等を用いる。資料は、本人確認を新小売事業者と需要者の間で行えば、スイッチング手続上の厳密な本人確認は不要ではないかとの考えを示す一方、営業担当者による契約数の水増しや、賃貸住宅での契約をめぐるトラブルを挙げ、変更は関係者の意見を踏まえ慎重に検討するとした。
内部統制・監視機能の強化、スイッチング手続の見直しを引き続き議論し、関係小売事業者への行為規制拡充も検討課題とされた。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「[一般送配電事業者による非公開情報の情報漏えいに係る再発防止策の検討]」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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