2023年度向け調整力電源 I’の調達結果報告
資料の目的・背景
本資料は、経済産業省が作成した「2023年度向け調整力電源 I’の調達結果」の報告を目的としており、2023年4月25日に開催される第84回制度設計専門会合に向けた内容を更新したものである。
主な検討内容・論点
調達結果報告
- 第81回制度設計専門会合(2023年1月)で報告した調達結果についての追加情報を提供
- 九州エリアの調達結果が未達であったが、追加調達により確保に成功したため報告する
調達結果の具体的な数値
平均単価の変化
- 2023年度向け調整力電源 I’のkW平均単価: 4,296円/kW
- 電源の平均単価: 4,205円/kW
- DR(需要応答)の平均単価: 4,344円/kW
調達容量の内訳
| 年度 | 落札容量 (万kW) | 電源 (万kW) | DR (万kW) | 電源の構成比 | DRの構成比 |
|---|
| 2021年度 | 427.3 | 251.4 | 175.9 | 59% | 41% |
| 2022年度 | 363.7 | 134.1 | 229.7 | 37% | 63% |
| 2023年度 | 384.4 | 132.2 | 252.2 | 34% | 66% |
エリア別調達結果
- 10エリア中、6エリアでkW平均価格が上昇した
- 九州エリアを除いた他のエリアの調達が優れた結果を示しており、特にDRリソースの構成比は**66%**に達した
DRリソースの内訳
| リソース | 2022年度 (%) | 2023年度 (%) |
|---|
| 自家発電源 | 19.21 | 24.99 |
| 需要抑制 | 77.33 | 68.33 |
| 蓄電池 | 0.02 | 0.43 |
課題・リスク
- 九州エリアの調達結果に関しては、今後の公募活動による追加確保が必要であり、引き続き注視する必要がある
- 広域調達においては、調達量が370万kWに対して、約13% (49万kW)に留まったことから、今後の課題となる
今後の予定・スケジュール
- 調達結果をもとに、インバランス料金の見直しや追加公募の計画が議論される予定
- インバランス料金については、現行の価格を基に2024年度に向けた改定が検討される
重要な数値・データ
- 2023年度向け調整力公募の落札結果に基づくインバランス料金
- Cの価格: 約324円/kWh
- Dの価格: 約92円/kWh
その他重要事項
- 燃料価格の高騰や市場の不確実性が影響を及ぼす可能性があるため、今後の状況を注視し、必要な対策を講じる必要がある
簡易指令システムの工事申込の対応状況
経緯
簡易指令システムの工事申込に関して、2022年度までの受付状況を示す。すべての申込事業者に対応している。
対応状況
以下の表は、各サイクルにおける申込の受付状況を示す。
| サイクル名 | 新規受付可能枠 | エリア拡大受付可能枠 | 新規申込締切 | エリア拡大申込締切 | 試験期間 | 申込み件数 旧一電 | 申込み件数 旧一電以外 | 合計 |
|---|
| 第1サイクル | 20件程度 | | 2020年1月末受付完了 | | 2020年5月 | 5 | 9 | 14 |
| 第2サイクル | 20件程度 | | 2020年4月末受付完了 | | 2020年9月 | 1 | 4 | 5 |
| 第3サイクル | 20件程度 | | 2020年7月末受付完了 | | 2020年12月-2021年2月 | 1 | 8 | 9 |
| 第4サイクル | 20件程度 | 60件程度 | 2020年12月末受付完了 | 2021年3月末受付完了 | 2021年5月 | 1 | 28 | 29 |
| 第5サイクル | 20件程度 | 60件程度 | 2021年4月末受付完了 | 2021年7月末受付完了 | 2021年9月 | 4 | 29 | 33 |
| 第6サイクル | 20件程度 | 60件程度 | 2021年7月末受付完了 | 2021年10月末受付完了 | 2021年12月-2022年1月 | 7 | 59 | 66 |
| 第7サイクル | 20件程度 | 60件程度 | 2021年10月末受付完了 | 2021年12月末受付完了 | 2022年2月 | 1 | 0 | 1 |
| 第8サイクル | 20件程度 | 60件程度 | 2021年12月末受付完了 | 2022年3月末受付完了 | 2022年5月 | 2 | 0 | 2 |
| 第9サイクル | 20件程度 | 60件程度 | 2022年3月末受付完了 | 2022年6月末受付完了 | 2022年8月 | 0 | 6 | 6 |
| 第10サイクル | 20件程度 | 60件程度 | 2022年6月末受付完了 | 2022年9月末受付完了 | 2022年11月-12月 | 1 | 12 | 13 |
| 第11サイクル | 20件程度 | 60件程度 | 2022年9月末受付完了 | 2022年12月末受付完了 | 2023年2月 | 1 | 17 | 18 |
受付枠拡大の経緯
- 背景: 電源 I への新規参入には、簡易指令システムの工事が必須であり、申込件数が上限20件程度であるため、早期に埋まってしまっていた。
- 影響: 優位な価格で入札した事業者が不落となる事例が多発したため、受付可能枠が拡大されることとなった。
申込件数のカウント方法
- 1事業者が同一サイクルで複数エリアに申し込んだ場合、エリア数を計上する(例: 事業者Aが第1サイクルで東京、関西に申し込み → 2件として計算)。
- 既存の接続事業者がリプレースを行う場合も1件として計上。
電源 I の公募結果と改善措置
公募結果とその分析
- 競争的な傾向: 2021年度向け電源 I の公募結果は、広域調達の効果もあり、応募容量が増加し、競争が高まった。
- 不落案件: 価格とは異なる要因により、不落とされた案件が確認され、主に工事申込に関する情報が見つけづらさが問題視された。
改善策
- 要請: 事務局は各一般送配電事業者に対し、改善を要請し、以下の措置を講じた。
- 工事申込枠の上限を20件から80件に増加。
- 「工事申込に必要な情報」を調整力公募のホームページに掲載。
引き続きの注視
- 事務局は事業者の声を踏まえ、改善措置が効果的かどうか、引き続き状況を観察する方針である。
この資料は、2023年度向けの調達状況を体系的に示しており、今後の電力供給の計画において重要な位置を占めるものである。