本資料は、機器個別計測を活用して調整力を供出する場合に、アグリゲーターと小売電気事業者の間で生じる便益の不一致を、どのように調整するかを整理したものである。
当初、この調整のための仕組みは**「調整金(仮称)」として検討されていた。しかし、既存のネガワット調整金**と目的が類似していることから、ネガワット調整金の仕組みを基本的に適用できるかが検討されている。
機器個別計測では、一般送配電事業者とアグリゲーターが、対象となる需要要素について調整力契約を締結することと整理されている。
この方式では、発電・放電リソースが調整力を供出しても、受電点の計量値そのものは補正しない。
一方、需要家内の発電リソースが発電量を増加させると、受電点の電力だけでなく、小売電気事業者の販売量も減少する。この販売量の減少に相当する便益を調整するため、以下の考え方を採用することとしている。
ネガワット調整金は、小売電気事業者とアグリゲーターの間に生じる費用と便益の不一致を調整するため、アグリゲーターが小売電気事業者に支払う金額である。
需要抑制により、通常であれば小売電気事業者が需要家に供給するはずであった電力量が供給されなくなる場合、その電力量の調達などに要した分に相当する対価を調整するものである。
したがって、本資料では、機器個別計測に伴う調整金についても、基本的にネガワット調整金と同様の仕組みで精算する方向が示されている。
検討対象は、機器個別計測リソースが需給調整市場へ調整力を供出する類型である。
一方、直接型の需要抑制については、小売電気事業者の意思に基づいて需要抑制を行うため、ERABガイドライン上、小売電気事業者にネガワット調整金を支払うという考え方は存在しないと整理されている。
この整理は、受電点計測の場合だけでなく、機器個別計測の場合にも適用されるとしている。
調整金の対象量は、機器点での調整力供出量とする考え方である。
ただし、機器点と受電点の差分が一致しない場合、そのすべてがDRによるものとは限らない。DRリソース以外の需要が計画から変化した場合、その差分は需要家自身の需要変化によって生じるため、調整金の対象には含めない。
この場合、需要家の需要変化による差分は、小売電気事業者のインバランスに相当するものとして整理される。
DRリソース以外の需要が計画から変化しない場合、以下の差分は一致する。
したがって、機器点での調整力供出量は、DRによる小売の需要抑制量と等しいと整理される。
| 比較項目 | 整理 |
|---|---|
| 機器点 | 基準値と実績の差分 |
| 受電点 | 計画と実績の差分 |
| 両者の関係 | 差分は一致 |
| 調整金の対象量 | 機器点での調整力供出量 |
DRリソース以外の需要も計画から変化した場合、機器点と受電点の差分は一致しない。
この不一致は、DRによる調整力供出ではなく、需要家自身の需要変化によって生じたものである。そのため、以下のように整理する。
複数の需要地点を一つの群として管理する場合も、基本的な考え方は個々に管理する場合と同じである。
群全体でDRリソース以外の需要が計画から変化しない場合、以下の差分が一致する。
そのため、群の機器点での調整力供出量は、DRによる小売の需要抑制量と等しいと整理される。
資料中の例では、次のように示されている。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 群の機器点における基準値 | 20 |
| 群の機器点における実績 | 70 |
| 調整力供出量 | 50 |
| 需要変化量 | 50 |
DRリソース以外の需要が計画から変化した場合、群の機器点と受電点の差分は一致しない。
この場合も、不一致の原因はDRによるものではなく、需要家の需要変化によるものと整理される。したがって、
という考え方となる。
逆潮流が生じる場合は、DRによって小売電気事業者の販売量が変化するかを基準に、調整金の対象を判断する。
| 受電点潮流の変化 | 調整金の扱い |
|---|---|
| DR前後とも逆潮流で、小売販売量が0のまま | 調整金の対象外 |
| DRにより順潮から逆潮へ変化 | DRによる順潮分のみ対象 |
| 逆潮分 | 小売販売量が0から変わらないため対象外 |
つまり、DRによって逆潮流となった電力量については、小売電気事業者の販売量が減少しないため、調整金の対象とはしない。
一方、DR前には順潮であった部分については、小売電気事業者の販売量が減少するため、順潮分のみをネガワット調整金と同様の仕組みで精算する考え方である。
小売電気事業者が需要家と発電調整力契約を締結し、逆潮流の電力を買い取っている場合には、DRによって買取量に関係するスマートメーターの逆潮流計量値が増加することがある。
この場合は、アグリゲーターが小売電気事業者と個別に調整することとされている。機器個別計測の運用後の状況を踏まえ、必要に応じて改めて検討する扱いである。
本資料では、機器個別計測を活用して調整力を供出する場合、次のように整理している。
以上が、本資料における機器個別計測時の「調整金(仮称)」に関する整理である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「調整金(仮称)について」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/jisedai_bunsan/index.html)をもとに当社作成
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