本中間とりまとめは、再エネの導入拡大と電力の安定供給を両立するため、EV、蓄電池、需要側機器などの分散型リソースを電力市場・配電系統で活用する方向性を整理したものである。需給調整市場への低圧リソース参加と機器個別計測は、制度・システムの詳細設計を進め、いずれも2026年度からの開始を目指す。システム改修が順調に進むことが条件であり、確定した運用開始日ではない。
| 対象 | 整理された方針・状態 | 主な条件・時期 |
|---|---|---|
| 低圧リソース | 群管理や市場ルールを詳細設計し、需給調整市場への参加を目指す | 2026年度からを目標。システム改修が前提 |
| 機器個別計測 | 調整力契約や調整金(仮称)などの制度整理を踏まえ、適用を目指す | 2026年度からを目標。業務設計・システム改修が必要 |
| 配電系統のDER活用 | NEDO実証を進め、系統混雑緩和等への活用を検証する | 2024年度までに先行的なフィールド実証を目指す |
| EVと電力システム | 業界横断のEVグリッドWGを設け、将来像や必要施策を検討する | 次年度に設立予定 |
| 省エネ法のDR報告 | DR実施回数は義務報告、高度なDR実績は任意報告とする案を具申 | 実施回数は2023年度分から、高度評価は2024年度からの制度開始を想定 |
低圧蓄電池等は現行ルールでは需給調整市場に参加できないが、便益分析では、理想的な条件下でアグリゲーター・需要家の収益増加が見込まれた。2030年に低圧リソースの10%が参加する試算では、一般送配電事業者の三次②調達費用が年間18億円減少する結果である。ただし、なりゆきシナリオでは大半のリソースに参加メリットが生じず、一般送配電事業者側のシステム改修・業務費用等との比較が必要である。
機器個別計測は、受電点計測で生じる他負荷や太陽光の変動の影響を抑え、蓄電池等の調整力を把握しやすくする仕組みである。制度上の整理として、対象需要場所ごとに調整力契約を設定し、受電点の計量値自体は補正せず、発電・放電リソースの場合は小売事業者への調整金(仮称)で便益を調整する方向である。需要抑制では従来のネガワット調整金を適用する。1需要場所・1引込・1託送契約・1計量の整理を維持し、アグリゲートする計量器は当面、使用公差3%以内を対象とする。ロスの扱い、不正対策、群管理、業務フロー等は引き続き検討事項である。
省エネ法のDR評価は、実施回数の義務報告では、経済DR・電源Ⅰ’・需給調整市場などのDRを広く対象とし、同日に複数回実施しても1日と数える。広域予備率5%未満の時間帯の上げDRと、再エネ出力制御時の下げDRは対象外とする案である。任意の高度評価では、経済DR等をkWh量、需給調整市場DRを約定ΔkW×ブロック時間で評価し、ベースライン等の詳細を詰める。制度開始・報告時期は関連審議会での決定を経る予定である。
再エネ・電化・EVの増加に伴う配電系統の混雑や電圧課題に対し、従来の設備増強に加え、DERの充放電制御、情報プラットフォーム、次世代スマートメーター等を活用する選択肢を整理した。NEDOのDERフレキシビリティ実証では、配電用変電所の混雑緩和を対象に、2024年度の先行取引を目指す。配電線単位の活用、価格シグナル、取引主体・費用負担、上位系統との連携は今後の検討課題である。
EVは需給調整、混雑緩和、料金低減、災害時の非常用電源などに貢献し得る一方、ユーザーの移動・充電の利便性を保つ必要がある。データ取得・通信方式の整備、制御可能な充放電器の普及、機器コスト低減、充電器の設置や系統接続ルールの検討が必要であり、関係業界のWGで施策を検討する方針である。次世代スマートメーターは2025年度から導入予定で、需要家リソースのデータ収集やサービス創出への活用が期待される。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「中間とりまとめ」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/jisedai_bunsan/index.html)をもとに当社作成
本サービスで提供される審議会資料は、各府省庁が公開している情報を公共データ利用規約(PDL1.0)に基づいて利用しています。詳細はデータソースページをご確認ください。
Policy Scope
関連する審議会・政策資料を継続的に収集し、AI要約と一次資料をまとめて確認。重要な変更を事業判断と社内共有につなげられます。