本資料は、次世代スマートメーターで取得できるEV充電器や太陽光パワーコンディショナー等の機器点データを活用し、分散型リソース向けの小売料金メニューやサービスを提供する場合の契約・取引ルールを検討するものである。
第7回では、主に以下の論点が示されていた。
| 論点 | 検討内容 |
|---|---|
| 契約の整理 | 契約単位や部分供給との関係 |
| 対象ユースケース | 対象となる利用形態、インバランス処理 |
| 発電設備の扱い | 発電リソースが混在する場合の自家消費 |
| 適用条件 | 取引によって生じ得る問題事例 |
| 契約管理方法 | 親メーターと機器点メーターの紐づけ、契約終了時の扱い等 |
| 責任所管 | 保安責任、金銭的責任の所在 |
今回の中心的な検討事項は、これらの前提となる契約の整理である。
資料では、1つの需要場所に複数の計量点がある場合について、以下の2つの契約パターンを比較している。
| パターン | 契約の考え方 | 機器点計量値の用途 |
|---|---|---|
| パターン① | 1需要場所・1引込・N計量・N契約 | 機器点ごとに接続供給契約を設定 |
| パターン② | 1需要場所・1引込・N計量・1契約 | 機器点計量値を料金メニュー・サービスに活用 |
パターン①は、受電点と複数の機器点について、それぞれ計量し、複数の接続供給契約を設定する考え方である。
パターン②は、接続供給契約を受電点までの1契約とし、次世代スマートメーターで取得した機器点の計量値を、料金メニューやサービスに活用する考え方である。
資料では、パターン①を採用した場合、契約単位の変更にとどまらず、託送供給、計量、料金制度、インバランス責任などについて課題が生じると整理している。
現行制度では、託送供給は基本的に受電点までと整理されている。
パターン①を認める場合、機器点までの供給も託送供給の対象として整理し直す必要がある。その場合、宅内配線についても以下の課題が発生する。
これらは、契約単位を複数に分けるだけでは解決できない課題である。
パターン①では、機器点の需要を除いた受電点の消費電力量を算定するため、差分計量が必要となる。
しかし、資料では以下の点が示されている。
低圧では、一定の場合に、みなし小売電気事業者が規制料金による機器点の小売契約の申し出を拒めない。
この仕組みを前提に契約を分割すると、以下のような料金制度の不適切な利用が生じる懸念がある。
このような契約分割を防ぐことが難しい点が、パターン①の課題とされている。
受電点と機器点で異なる小売電気事業者が契約する場合、機器点の需要変動が受電点側の需給運用に影響する。
その結果、次の問題が生じる。
この問題を避けるため、実運用上は以下のいずれかが必要となる。
後者は理論的には可能であるものの、実運用上の整理が必要である。
資料では、需給調整市場における機器個別計量の考え方も参照されている。
インバランスの責任が明確となる場合に限定して、需給調整市場への参加を認めてはどうか。
その具体的な考え方として、需要家が契約している発電・需要BGの事業者を一つに限定することで、インバランス責任を明確にする方向が示されている。
また、EV充電器や再生可能エネルギーの活用については、一定の条件を満たせば、現行制度でも小売契約を別契約とすることが可能であるとされている。一部の小売電気事業者は、EV充電に対応した料金メニューも提供している。
パターン①で確認された課題を踏まえ、資料では、パターン②を前提とすることが適切と整理している。
パターン②では、機器点を独立した託送契約の対象とはせず、受電点までの1つの接続供給契約を維持する。その上で、機器点計量値を料金メニューやサービス提供に活用する。
この場合の関係は、以下のとおりである。
受電点の小売電気事業者とは別の事業者が、機器点計量値を利用してサービスを提供する形も想定されている。
サービス提供に当たっては、以下の関係となる。
需要家が小売電気事業者を変更する場合には、従前の小売電気事業者とサービス提供事業者の間で情報共有が必要となる。
次世代スマートメーターでは、特例計量器の計量値をスマートメーターシステムで収集し、差分演算を行うことが可能となる。
これにより、以下の活用が期待されている。
ただし、今回のパターン②における機器点計量値の位置付けは、あくまで小売料金メニューやサービス提供に利用するデータである。託送料金やインバランス料金の算定に用いるものではない。
資料では、契約の整理について、以下の方向を示している。
この整理により、パターン①で問題となった、宅内配線の管理、差分計量の適用範囲、規制料金の不適切な利用、インバランス責任の不明確化といった課題を回避し、以下の論点を通常の小売契約と同様に整理できるとしている。
したがって、本資料では、機器点を独立した託送契約の対象とするのではなく、受電点の1契約を維持したまま、機器点計量値を活用して小売料金メニューやサービスを展開する方向が示されている。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「次世代スマートメーターを活用した分散型リソースの取引ルールについて」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/jisedai_bunsan/index.html)をもとに当社作成
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