2017年4月の小売全面自由化で、約2,600万件・約2.2兆円の家庭・小口市場が開放された。活発な競争によるコスト低廉化と利便性向上は資料上の期待であり、実績とは区別される。2018年5月14日時点で小売登録は56社、うち19社が家庭向けに新たに供給中または供給予定である。
| 指標 | 実績 |
|---|---|
| 新規参入者の契約件数 | 約58万件(2018年1月末) |
| 新規参入者の販売量シェア | 全体10.5%、家庭用2.3%、商業用1.8%、工業用16.7%(2018年1月) |
| 家庭用スイッチング | 指定旧供給区域で累計約134万件、契約に占める割合9.7%(2018年1月末) |
累計スイッチングの73%は、同一事業者内で規制料金から自由料金へ移るインターナルスイッチングである。したがって、累計件数は新規小売への切替件数と同一ではない。
電力と同程度の手続き環境を目指し、導管事業者ごとの業務フローや検索情報を標準化する整理がなされていたが、実務上のばらつきは残っている。申込書式、情報共有手段、要求情報、報告期限が事業者ごとに異なり、手作業や個別対応が増えるため、特に複数地域に参入する小売事業者の負担となっている。資料では、これら4項目のばらつきを可能な限り揃え、日本ガス協会の標準化状況を確認しながら環境整備を進める方針である。
ガス製造事業者には、基地利用条件を定めた約款の制定と、正当な理由がない限り第三者利用を拒まないことが求められる。利用期間・方法などが同等なら、第三者と自社小売部門に同等の料金を適用する。拒否が認められる例は、設備余力を超える利用、持込みLNGの品質による基地運営への支障、災害等で保安確保が必要な場合である。
委員会はタンク容量20万kL以上の基地について四半期ごとに申込状況を把握しており、2017年12月末時点の第三者利用申請は2件である。利用促進に向け、設備余力の判定・情報開示、利用料金の算定・情報開示、申込に必要な情報を検討中である。基地利用者からは、余力判定に用いるリスク容量の考え方や数量が示されず、利用可能容量を把握できないとの指摘がある。
競争が十分でない指定区域では、需要家保護のため小売料金規制が継続される。解除基準は、都市ガス利用率50%以下、他エネルギー等による需要家獲得状況、他社シェア10%以上かつ十分な供給余力、または料金が3年連続で下落し自由料金メニューの需要家数が規制料金メニュー以上、のいずれかである。獲得件数を基準とする場合などには、供給余力や自由化認知度に関する追加要件がある。基準を満たした仙南ガス、浜田ガス、エコアの指定解除は2018年3月1日に決定され、旧簡易ガスでは1,730団地中246団地の解除が決定された。
規制が課されない、または解除された事業者でも、都市ガス等の利用率が50%を超える区域は、合理的でない値上げを防ぐため自由化後3年間の特別な事後監視の対象となる。2017年4〜9月を対象に公表された2回の監視では、合理的でない値上げは確認されなかった。一方、値上げ内容を需要家が正確に認識しにくくするおそれのある説明が確認され、該当事業者に文書指導が行われた。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「ガス小売市場における競争状況について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_studygroup.html)をもとに当社作成
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