2024年4月2日 第55回料金制度専門会合報告
本資料は、2024年4月2日に開催された第55回料金制度専門会合における電気の規制料金の審査と対応策に関する報告をまとめたものである。経済産業省の事務局からの提出資料であり、主に調達効率化に向けたフォローアップの進め方について議論されている。
資料の目的
- 電気の規制料金の変更認可に係る消費者庁との協議を踏まえた対応策を提示する。
- 2023〜25年度を「集中的改善期間」と定め、大手電力7社に調達効率化のロードマップ策定を求めフォローアップを行うことを目的とする。
主要な検討内容
集中的改善期間
- 2023〜25年度を「集中的改善期間」とし、調達効率化に向けた取り組みを実施する。
- 大手電力7社に対し、各社の調達効率化に向けたロードマップを策定するよう求める。
フォローアップの進め方
- 各事業者のロードマップの進捗状況を確認し、料金制度専門会合に報告、公表する。
- 他分野の知見を取り入れ、調達に係る有識者からのヒアリングを実施する。
ロードマップの構成
ロードマップは以下の3つの要素を含むことが求められる。
- 現状の課題認識
- 今後の取組方針
- 具体的な取組
記載事項
- 具体的な取組については、選定理由、見込まれる効果、効果測定の方法を記載することが求められる。
- 短期的な取組だけでなく、中期的な取組も含める必要がある。
フォローアップ計画
| 課題 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 |
|---|
| フォローアップ | 進捗状況の報告 | ロードマップの進捗状況確認 | 経営計画・調達計画などの検討 |
| 大手電力7社による | ロードマップの策定 | 実証事業の実施 | 他案件に横展開 |
ヒアリング結果
電力以外の分野からの知見を得るため、以下の分野の事業者にヒアリングを実施した。
- 鉄鋼・化学分野
- 鉄道分野
- 調達方法、および料金システムの開発に関する取組状況
引用された意見
「コスト効率化の取組のロードマップ作成にあたっては、適正な原価水準を追求することが重要である。」(河野委員)
課題・リスク
- 調達効率化施策の効果を実績コストと正確に結びつけるのが難しいこと。
- 定量的な目標設定による副作用の可能性についても留意する必要がある。
電気料金の試算結果
以下の表は、標準的な家庭(30A・400kWh/月)における電気料金の試算結果を示す。
| 地域 | 申請前 (令和4年11月) | 申請値 | 査定結果 | 現在の料金水準 |
|---|
| 北海道 | 15,662円39円/kWh | 20,714円52円/kWh | 18,885円47円/kWh | 15,343円38円/kWh |
| 東北 | 13,475円34円/kWh | 17,852円45円/kWh | 16,657円42円/kWh | 12,597円31円/kWh |
| 東京 | 14,444円36円/kWh | 18,458円46円/kWh | 16,522円41円/kWh | 12,852円32円/kWh |
| 北陸 | 11,155円28円/kWh | 16,491円41円/kWh | 15,879円40円/kWh | 11,999円30円/kWh |
| 中国 | 13,012円33円/kWh | 17,426円44円/kWh | 16,814円42円/kWh | 12,282円31円/kWh |
| 四国 | 12,884円32円/kWh | 16,609円42円/kWh | 16,123円40円/kWh | 12,511円31円/kWh |
| 沖縄 | 14,074円35円/kWh | 20,045円50円/kWh | 19,397円48円/kWh | 13,446円34円/kWh |
注記:
- 申請値には、レベニューキャップ制度の導入による影響が含まれる。
- 現在の料金水準は、燃料費調整制度による変動を考慮している。
電気料金構成の分類
電気料金を構成する費目は以下の3つに分類できる。
- 変動的な費目(例: 燃料費)
- 固定的な費目のうち、法令・契約・外部要因等による制約を受ける費目(例: 公租公課)
- 固定的な費目のうち、上記②を除いた費目(例: 委託費、研究費)
この分類により、コスト削減の対象や施策を明確にすることが可能である。
情報発信の重要性
電気料金は国民生活に影響を与えるものであり、需要家に対する調達効率化などの情報発信が重要である。各事業者には、最大限分かりやすい形で情報を提供することが求められている。
結論
本資料では、電気料金の規制料金の審査に基づく調達効率化に向けた取り組みの進め方と具体的なフォローアップ計画が明記されている。ヒアリングを通じて得られた知見や他分野からの意見も重要な要素となる。業界全体としての協力が求められている。