2023~25年度を「集中改善期間」とし、規制料金を改定した大手電力7社に調達効率化ロードマップの策定を求めた。各社は、規制料金審査を踏まえたコスト水準の達成にとどまらず、更なる深掘りを目指す方針を明記し、具体策を整理した。2024年3月の第2回ヒアリングでは、ロードマップの記載と個別施策の内容を確認した。
各社の施策には、上流購買、仕様・工法の見直し、競争発注、発注量や時期の最適化、デジタル技術の活用などが含まれる。2024年度以降は、施策ごとの特性に応じた指標で進捗を確認し、実績コストの推移もあわせてフォローアップする方針である。
ロードマップの施策は実績コストに影響する要因の一部にすぎず、物価や需給、設備投資案件の変化などもコストを左右する。また、上流購買のように効果を金額で測りにくい施策もある。このため、施策の効果を共通の削減目標に換算して実績コストと厳密に照合する方法は困難であり、各施策の進捗指標と実績コストの推移を併せて見る案が示された。
実績コストは案件別でなく費目別に確認する。料金原価全体を把握しつつ、自律的な調整が一定程度可能な固定費のうち、修繕費、委託費、減価償却費など所定の費目の合計に着目する。燃料費など変動性の高い費目や、公租公課など外部制約の強い費目は主な確認対象と区別する。人件費、他勘定振替額、開発費・同償却は調達効率化になじまないとして対象外とする。
査定額は実績コスト水準の位置を示す「物差し」として比較に用いる案である。査定額未達の場合は理由を確認し、達成した場合もコスト低減の鈍化・反転の有無とその理由を確認する。査定額までの削減で十分という意味ではなく、更なる深掘りを目指す方針が前提である。
数値目標やその公表は、経営判断に関わり、自由化された小売・発電事業の競争に影響する可能性がある。また、外生要因による達成・未達や、定量化しにくい施策の軽視、買いたたきにつながる懸念も指摘された。このため国が一律の数値目標の公表を求める整理とはせず、各社にはロードマップに「更なる深掘りを目指す」方針を記載させた。
一方、需要家が料金選択の参考にできるよう、各社にロードマップの進捗などをホームページ等で分かりやすく発信するよう求める案が示された。機微なノウハウの公開を求める趣旨ではない。委員会も各社の発信をまとめる特設サイトの設置に向けて検討する。
JERAは自由化された発電事業者であるため、7社のロードマップ枠組みで直接扱わず、発電分野の競争環境確保を通じて効率化を図る整理である。委員会は容量市場などで売り惜しみや価格つり上げがないか、引き続き監視する。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「電気の規制料金の審査を踏まえた対応について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_electricity.html)をもとに当社作成
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