電力・ガス取引監視等委員会の活動実績と今後の予定
資料の目的・背景
本資料は、経済産業省が提出した「電力・ガス取引監視等委員会(電取委)」の活動実績に関するものである。内容は、同委員会が設立以来どのような役割を果たしてきたか、またその成果を総論と各論に分けて議論することを目的としている。
電取委の活動実績
1. 検証の進め方
電取委では、活動実績を総論と各論に分けて整理して議論している。以下のテーマについて具体的に議論が行われている。
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電力部分
- 小売全面自由化に関連する監視・審査
- 卸電力市場の公正性確保と取引活性化
- 送配電関連の監視・審査
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ガス部分
- 小売全面自由化の監視・審査
- ガス取引の公正性確保
- 導管関連の監視・審査
2. 電取委の役割
電取委は法律に基づいて電力・ガスの適正取引の監視を行い、不適正行為の監視や消費者保護のルール制定も実施している。
3. 主要な業務
- 不適正行為の監視: 事業者に対する報告徴収や立入検査を実施
- 料金審査: 託送料金や小売料金の審査を実施
- 競争促進や消費者保護のルール整備: 経済産業大臣への建議を行う
具体的な活動内容
1. 経済産業大臣への建議
設立以降、合計41件の経済産業大臣への建議が実施されている。具体的な内容は以下の通りである。
- 適正な電力・ガス取引に関する指針の制定
- 電力の安定供給に関する建議
2. 意見聴取実績
経済産業大臣からの意見聴取件数は増加傾向にあり、直近3年間の平均は約172件/年度となっている。
3. 業務改善勧告
過去に実施した業務改善勧告の例を以下の表に示す。
| 日付 | 対象事業者 | 事業 | 概要 |
|---|
| 2023年6月19日 | 関西電力など | 電気小売 | 長期にわたる情報交換に関与 |
| 2023年3月31日 | 関西電力送配電など | 電気送配電 | 漏えい禁止の顧客情報が閲覧されていた |
実績のまとめ
1. 報告徴収実績
2022年度は合計19件、カルテル事案で5件の報告徴収を実施した。
2. 監査実績
毎年監査を実施し、適正な業務及び経理が行われているかを確認している。監査結果は以下の表に示される。
| 年度 | 電気 | ガス | 指導内容 |
|---|
| 2015 | 10件 | - | - |
| 2016 | 15件 | 64件 | - |
| 2017 | 45件 | 126件 | - |
| 2018 | 31件 | 338件 | - |
| 2019 | 10件 | 212件 | - |
3. 苦情の処理実績
苦情の申出には6件が対応された。
今後の予定
今後も電取委は、電力・ガス市場の健全な運営を確保し、不適正行為の監視・勧告を行い続ける予定である。また、制度の見直しや新たなガイドラインの策定などを通じて、消費者保護の強化を図っていく。
各種料金の審査実績
1. 審査実績(2022年度)
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収入見通しの算定に関する審査:
- 実施期間: 2022年7月〜12月
- 審査機関: 料金制度専門会合
- 結果: 計14回の審議、委員による約130時間のヒアリングを実施
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託送料金の審査:
- 対象: 各一般送配電事業者10社の収入見通しを基にした審査
- 実施: 2023年1月に審査
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小売規制料金審査:
- 実施期間: 2022年12月〜2023年5月
- 対象: 大手電力7社からの小売供給約款の変更認可申請
- 結果: 計16回の審議。インナー会合において計33回の審議も実施した。
2. 審査実績(2023年度)
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収入見通しの変更に関する審査:
- 実施期間: 2023年10月〜11月
- 審査機関: 料金制度専門会合
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託送料金の審査:
- 対象: 収入見通しおよび発電側課金制度導入を基にした審査
- 実施期間: 2023年12月〜2024年1月
- 審査機関: 料金制度専門会合
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熱供給規程の変更認可申請に関する審査:
- 実施期間: 2023年7〜8月、10月〜11月、2024年1月〜2月
- 審査機関: 電力・ガス取引監視等委員会
3. 事後評価実績
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電気・ガス小売料金の事後評価:
- 目的: 小売全面自由化後も利用者の利益を保護する観点から実施される評価
- 対象: みなし小売電気事業者および旧一般ガスみなしガス小売事業者
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事後評価の実施:
- 電気料金の原価算定期間終了後は毎年、規制部門の利益率が適正であるかを確認
- 各年度での結果:
- 2015年度: 電気事業法に基づく料金変更申請命令の対象外であることを確認
- 2016年度以降も同様の評価を継続し、対象外であることを確認
4. 今後のスケジュール
- 2023年度計画:
- ガス小売経過措置料金の事後評価: 2023年11月
- ガス導管事業者の収支状況等の評価: 2023年11月〜2024年2月
- 一般送配電事業者に関する事後評価: 2024年2月
5. 重要な数値
- 委員からのヒアリング実施時間: 延べ約130時間のヒアリングが行われた
- 大手電力7社による審議回数: 計49回の審議が行われた(16回 + 33回)
本資料では、各種料金の審査と事後評価の実績について詳細にまとめられており、2022年度および2023年度の審査内容、並びに事後評価の計画が示されていることが強調される。