2050年に日本のGHG排出量を2013年比90%削減する条件では、DACとCO₂貯留を組み合わせたDACCSが費用効率的な対策として導入される試算である。DACによる回収量は2040・2050年ともシナリオ間の差が小さく、年間50~55 MtCO₂程度となる。CO₂貯留量は設定した年間3.2億トンの上限に達せず、上限まで使わなくても他の対策と合わせて90%削減を達成できる結果である。
| 論点 | 試算結果・条件 |
|---|---|
| DACの回収量 | 年間50~55 MtCO₂程度。シナリオ間の差は小さい |
| DACの方式 | 電力消費が相対的に少ない、熱と電気を併用する低温システムが選択される |
| エネルギー調達 | 低温システムの熱には海外輸入水素を利用。電力は原子力高位・再エネ標準のケースで系統電力、他の2ケースで系統接続なしの太陽光が利用される |
| CO₂貯留 | 年間3.2億トンの上限には届かない |
分析対象は、世界全体で1.5℃目標、日本で2050年GHG排出量90%削減を想定した費用最小化シナリオである。基礎的需要はGDP中位ケースを用い、需要側は原則として第4回検討会の中位想定を踏襲する一方、水素直接還元製鉄は普及制約を設けない高位想定である。比較する3ケースは原子力と再エネの条件を変えている。
| ケース | 原子力上限(2050年) | 再エネ条件 |
|---|---|---|
| A4[HHL] | 34 GW | 標準コスト、陸上VRE導入上限は現状の2倍 |
| A4[MHM] | 16 GW | 標準コスト、陸上VRE導入上限は現状の2.5倍 |
| A4[LHH] | 13 GW | コスト低減加速、陸上VRE導入上限は現状の3倍 |
いずれもCO₂地中貯留の上限は年間3.2億トンである。資料では、90%削減より厳しい100%削減を想定すると、ガス火力CCSを減らし、アンモニア専焼とDACCSを増やす結果が示されており、DACCS利用量は削減目標に左右される。
日本のCO₂限界削減費用は2040年に472~508ドル/tCO₂、2050年に542~650ドル/tCO₂であり、90%削減を想定していないG7以外の国の費用(2040年294~342ドル、2050年281~347ドル)を上回る試算である。排出削減の構成では、植林やBECCSも導入されるが、ポテンシャルの制約からDACCSによる負排出が大きいとされる。
本資料はDNE21+によるモデル試算であり、設備不足の有無を判定するものではない。世界全体を対象に2100年までの費用最小化を行い、その途中時点を評価するため、技術の経済性が変わると導入が急に切り替わる場合がある。結果は設定した前提に依存し、現実の普及が同じ速度・構成になることを示すものではない。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「2050年に向けた日本の電力需給の見通し(DAC)」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/shorai_jukyu/)をもとに当社作成
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