2029年度向け中部エリアの一部系統ブラックスタート(BS)機能公募で、1系統が調達未達となった。過去の契約事業者は応札に必要な設備改修を2028年度に行う必要があるが、将来その系統が公募対象外となれば改修費を回収できないため、応札を見送った。広域機関は当該系統でBS機能が必要であり、一部BS機能の調達が経済性・工期の面で最も合理的と評価した。
第14回会合では、2029年度分について改修費全額と当年度の運用費を随意契約で支払い、2030年度以降は単年度公募を続ける案を整理した。2029年度分の随意契約では、提示額の適切性を相対交渉で確認し、事務局が契約価格と交渉内容を事後監視する扱いである。これは当該年度への対応であり、特定地域立地電源全体の調達方法を変更する決定ではない。
特定地域立地電源は、公募による単年度契約が基本である。ガイドラインは、公募で潜在的な応札者に情報を届け新規参入を促す一方、現状では調整力を供給できる事業者が限られるため、複数年契約が新規参入を妨げるおそれを踏まえ、契約期間は長くても1年が望ましいとしている。ただし契約期間は一律に定めず、公募ごとに事情を総合的に勘案する考え方も示されている。
2020年度以降のBS公募では、東京エリアの一部年度を除き応札は1事業者にとどまり、応札発電所も固定的である。新規事業者からの問い合わせや参入の動きも限られている。2024~2029年度向けには北海道・東北・中部で調達未達が生じ、未達系統数は2025年度向け以降に増加した。理由は、設備更新費の回収リスクだけでなく、工事や長期停止など地域ごとに異なる。
過去の応札事業者からは、専用設備への投資後に落札できなければ費用が未回収となり、新規投資や更新の意欲が弱まること、オーバーホール等で対象年度に稼働できない場合にも未回収費用が生じ得ることが示された。設備更新が重なると、必要な調整力を確保できない可能性がある。こうした実態は、公募情報を通じて新規電源開発を促すというガイドラインの狙いと必ずしも一致しない面がある。
資料は、単年度契約を前提とせず複数年契約を前提とした公募を行うこと、また応札事業者が固定的で単年度公募が効率的でない場合には、契約の必要性・妥当性を検証した上で、事業者の提案等に基づく複数年の随意契約を選択肢とすることを提示している。いずれも今後の検討案であり、本会合で制度変更が決定したものではない。
委員意見には、公平な参加機会の確保と効率的な調達のどちらを重視するかという論点があった。供給者が限られる場合には、事業者提案や交渉を含む長期契約が効率的になり得るとの意見がある一方、公募による競争機会を維持する考え方も示された。長期契約は新規参入を妨げる可能性があるため、契約の妥当性や競争性をどう担保するかが判断上の論点である。
本会合で得た意見を踏まえ、特定地域立地電源の調達方法を引き続き検討する方針である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「特定地域立地電源の調達方法について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_systemsurveillance.html)をもとに当社作成
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