中部電力パワーグリッドは、需給調整市場・揚水随契・余力活用を組み合わせ、2026年度も揚水随契を最大61万kWで継続する方針である。年間の調達比率は市場:揚水随契:余力=40:40:20を目指し、試算上の総合単価は2.2~3.2円/△kW・hである。これは資料中の提案であり、確定した制度決定とは区別される。
| 調達手段 | 年間比率の目安 | 役割・単価の目安 |
|---|---|---|
| 需給調整市場 | 40% | 新規リソース等の取引機会を維持。前日単価は約4~6円/△kW・hとの見込み |
| 揚水随契 | 40% | 安価な調整力を事前確保。2025年度実績は0.67円/△kW・h |
| 余力活用 | 20% | BGで使われなかった供給力を実需給までに活用。単価目安は約1~2円/△kW・h |
2026年度は発電所の停止作業が少なく、2台を通年貸借すると揚水随契が調整力確保量の過半を占める見込みである。このため、TSO号機の一部をBGの供給力(kWh活用)側へ返還し、市場募集量とのバランスを取るスキームを提案している。2025年度は自然体余力控除が加わった後も一次調整力の未達が残り、2026年度は控除終了により募集量が増える見込みであることから、同規模の揚水随契でも市場取引機会は確保できるとの見立てである。
2025年度の実績では揚水随契の貸与日数は平均245日(80%)、確保量は28億△kW・hであった。前日取引化後、応札量は一次・複合とも2~3倍に増加し、約定単価は一次が24円から9.1円、複合が7円から3.8円に低下した一方、一次は約4割のコマで未達が残った。
揚水随契は、ブラックスタート電源契約で固定費負担が保証される関係を活用し、BG側の運用号機の収益実績等に応じてTSOが対価を支払う「ミラー精算」である。TSOが揚水の運用権を持つことで、発電・待機・ポンプのモードを全体需給に応じて使い分け、揚水の調整機能を活用する仕組みである。
2025年度の応札分析では、一次の不落札は応札全体の約2%、複合は約16%で、複合のうちRC単価以下の安価な札の不落は3%であった。資料は、揚水随契に起因する不合理な不落札は確認されなかったとしている。
揚水以外の事業者から同様の申し出があれば協議する方針であり、基本要件案はRC単価以下、一次・複合調整力を供出可能、中部エリア、10MW以上、余力活用契約の締結である。具体的条件は国や広域機関と相談のうえ決定する。2027年度に向けては公募を含む合理的な確保方法を検討する。
参考として、系統用蓄電池は収益の約6割を需給調整市場に依存し、卸市場でのアービトラージ収益は限定的との審議会資料を紹介している。蓄電池が再エネ活用や系統混雑緩和にも貢献するための政策措置が別途検討されており、同社は関連制度の見直しを注視する方針である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「中部エリアにおける2026年度の揚水随意契約について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_systemsurveillance.html)をもとに当社作成
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2026年3月14日受渡分から、需給調整市場の全商品が前日取引・30分コマに移行した(開始済み)[DOC:3e77bc52-8b6a-4fd8-95e4-cc566342a559]。移行直後の1週間では、複合市場の平均約定単価が東京で4.91円/kW30分から2.31円へ、中部で3.49円から1.89円へ低下している[DOC:21690b2a-d72a-4827-91b3-b012b62f0db9]。「応札しやすくなる制度改正」は、同時に「ΔkW単価が下がる制度改正」でもある。
再エネ出力制御は「下げ調整力が尽きた時、優先給電ルールに沿って前日計画段階で実施される最後の需給調整手段」である[DOC:ff491d53-03cf-448d-b270-4de2aa59c038]。制御量を左右するのは自社の発電性能ではなく、遠隔制御への対応可否と連系線・揚水の運用条件であり、オンライン化は制御量低減効果が明らかとされている[DOC:6921b79f-7ec3-4b3d-8263-f0e1f722a06c]。
バランシンググループ(BG)とは、複数の小売電気事業者や発電事業者が集まり、需要と供給の計画を一つのまとまりとして届け出て、計画と実績のずれ(インバランス)をまとめて精算する枠組みです。代表契約者が一般送配電事業者との窓口となり、グループ全体で計画値同時同量を達成することで、事業者ごとの過不足を相殺します。インバランス料金は実需給時の電気の価値を反映する価格シグナルと位置づけられています[DOC:b833aecd-f951-4afd-a7d2-54f1aed70e37]。
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