2024~2026年度向けのブラックスタート(BS)機能公募で落札した揚水電源は、TSOから事後通知されたBS必要kW・kWhとの重複分について容量市場から部分退出する。このため容量市場収入が減る可能性があり、事務局は、制度変更が応札後に生じた点などを踏まえ、費用負担を当事者間で協議する整理を示している。2027年度向けは必要量を考慮して入札されており、重複退出は生じない。
既契約者から協議要請のあった東京・中部・関西・中国・九州の5エリアでは、代替となるBS電源がエリア内にないとしてTSOが協議に応じている。協議中の内容は、追加負担の社内検討またはTSOが容量収入減分を全額負担する方向での調整であり、全案件の負担割合が確定したわけではない。
TSOは、公募要綱の料金算定規定や標準契約書の協議条項を根拠に協議している。TSO側からは、BS電源が停電復旧に不可欠で、減収を補わなければ契約インセンティブが失われ、必要な機能を確保できないおそれがあるとの説明があった。一方、個別事案では、容量全量を容量市場に応札したことの合理性や契約時の認識に関するTSOと既契約者の主張が一致していない。
事務局の評価では、次の条件が確認できる場合、TSOの追加負担が市場競争に悪影響を及ぼすとは言えないとしている。
最初の2条件は確認済みとされた。費用の必要性・適切性は、全量応札の経緯や合理性も含めて案件ごとに判断する必要があり、負担割合だけでは判断できない。TSOが負担する場合も、BS機能確保費用はレベニューキャップの事後調整対象であり、検証を経て妥当と認められた範囲で収入見通しと託送料金に反映される。
TSOは、提示した必要kW・kWhに基づく上池の管理容量・運転継続時間の変更を踏まえて退出量を確認し、上池残容量または運用シミュレーションで必要量が確保されることを確認した。BS電源と非BS電源が上池を共有する場合、一部TSOは共有ユニット全体の退出分を負担する方向で調整中である。非BS電源の供出量を変えない仮定ではBS電源の運用が大きく制約され得るため、実運用に沿った計画で退出量を抑え、容量市場の期待容量を確保する考え方が示されている。
協議未了の個別事案では、TSOは募集要綱の「常時使用可能」要件や支払の合理性、レベニューキャップ上の扱いを確認中である。既契約者は、必要量の控除が募集要綱に明記されず、供給計画上も供給力として扱われていたことや、控除が売り惜みに当たる懸念を理由に全量応札の合理性を主張し、減収分の全額負担を求めている。
2024年度の退出量が確定しないと、4月以降の容量拠出金の算定・請求、容量確保契約金額の交付・アセスメント、2025年度追加オークションの実施判断に影響する。このため事務局は、広域機関の準備期間を考慮し、当事者が2024年2月21日までに結論を得るよう努力すべきとしている。
別途、2026年度向け契約の期待利潤について、案件H・J~Mで揚水運用の再算定方針に沿ったシミュレーションが行われたことを確認した。BS必要量を確保する案件では、BS電源の期待利潤から、必要量を考慮した場合としない場合の差で算定した非BS電源の逸失利益を控除する方法が用いられた。これらの見直し額も、レベニューキャップの検証を経て妥当と認められた範囲で反映される。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「ブラックスタート必要kW・kWh確保に伴う既契約の再協議に関する確認について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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