2025年4月は確報、5月~6月10日は速報である。前日取引(三次②)の5月平均約定単価は東京が3.12円/ΔkW・30分と他エリアより高く、北海道は前月の2.91円から0.48円へ低下した。最高単価は中部・関西で200円、東北・東京で195円、九州で197円に達した。週間取引(一次~三次①)では5月平均単価が北海道6.35円、関西3.42円、東北3.16円で、その他は3円以内だった。北海道・東北・東京・関西の想定費用は各25億円を超えた。
一次調整力は北海道を除くエリアで調達未達が多く、事務局は引き続き調達率を注視する。提示資料にはエリア別グラフの数値が含まれないため、商品ごとの未達度は特定できない。余力活用契約に基づく追加起動は5月に東京8回、北海道・東北・中部各4回などであり、起動費等は速報値で、起動済み電源の余力活用コストを含む総額ではない。
B種電源のΔkW価格に加える「一定額」は、当年度分の固定費回収に必要な合理的額を上限に、事務局との事前協議で電源ごとに決める仕組みである。2025年6月25日時点で累計5社18件(電源13件、蓄電池VPP5件)の協議が整い、今回報告の2社4件については、事務局が算定諸元を確認し、修正後の値を一定額とした。確認上、制度趣旨に反する事実は見られなかった。
| 確認項目 | 適用・確認内容 |
|---|---|
| 固定費上限 | 当年度分の減価償却費等を含む固定費から他市場収益を控除。事業報酬は含めない |
| 他市場収益 | 容量市場収入は経過措置前の額で扱い、調整力kWh収益等も算定。市場収益の損失を固定費に加算しない |
| 約定量・他電源 | 作業停止や過去実績等を踏まえて想定。別電源との固定費・収益の重複計上がないことを確認 |
一定額が1.64円/ΔkW・30分を超える案件は、固定費総額、2024年度応札額との違い、他市場収益・想定約定量の過少算定の有無を追加精査した。協議事業者は、需給ひっ迫のおそれがある場合の応札、固定費回収後のマージンを0.33円とすること、電源名の事前説明と3か月ごとの回収状況報告に対応する方向である。残る案件は協議成立後、次回以降に報告予定である。
事務局は、B種電源の一定額算定で認める固定費の対象を明確化する案を示し、会合での議論を求めている。FIP電源併設蓄電池では、調整力を供出する蓄電池にかかる固定費(応札用の人件費・システム費を含む)を対象とし、FIP電源自体の固定費は売電収入とプレミアムで回収されるため対象外とする。両者の共有設備は適切に按分した額を算入する案である。この整理は一定額に関するもので、FIP電源が逸失利益を得ることは妨げない。
DR等では、需給調整市場への応札のために要した、または要する人件費・システム費(通信費を含む)を固定費とする案である。需要家が自社利用目的で導入した電炉、蓄電池、EV、自家発電機等の設備費は、ΔkW価格に算入しない考えが示された。これらは提案段階であり、確定した決定としては記載されていない。
| 論点 | 事務局の整理案 |
|---|---|
| 蓄電原資 | スポット等からの調達価格、自社電源での充電費用、または蓄電分の加重平均価格を基礎とする。不足インバランスでの充電を基本的に適当とせず、想定不足インバランス料金による限界費用登録は認めない |
| 一次調整力の蓄電ロス | 一次のkWh精算はインバランス料金によるため、蓄電ロスをΔkW価格に別途加算しない。蓄電ロスは稼働時の費用であり、予約対価であるΔkW価格での考慮は適当でないとの整理である |
| 劣化コスト | 充放電による劣化コストは、限界費用に対する10%の一定割合の範囲で考慮し、kWh価格に別途加算しない。劣化に伴う修繕費等は、ΔkW価格の一定額で考慮する余地がある |
蓄電原資・一次調整力の蓄電ロス・劣化コストの扱いはいずれも会合で議論を求める整理案である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「需給調整市場の運用等について:第10回 制度設計・監視専門委員会 事務局提出資料」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_systemsurveillance.html)をもとに当社作成
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2026年3月14日受渡分から、需給調整市場は全商品が前日取引化され、入札単位時間が30分に移行した(開始済み)[DOC:3e77bc52-8b6a-4fd8-95e4-cc566342a559][DOC:21690b2a-d72a-4827-91b3-b012b62f0db9]。同じ2026年度には、低圧リソースの市場参入と機器個別計測の制度も立ち上がる[DOC:e7217d17-3eb5-442f-9723-253c616ca568]。参入の間口が広がる一方で、複合商品の約定単価は前日化直後に半減しており、「参入できること」と「稼げること」が別問題になりつつある。
デマンドレスポンス(DR)をめぐる制度設計は、この2〜3年で「市場に参加できるかどうか」から「どの計測点で、どの粒度で調整力を評価するか」へと論点が移っている。2026年度は低圧リソースの需給調整市場参入と機器個別計測の開始が予定された年度であり、同時にインバランス料金のC値・D値見直しが効き始める年度でもある。本稿は、この転換が事業者の投資判断にどう効くかを整理する。
補正インバランス料金の上限(C値)を200円/kWhから300円/kWhへ引き上げる見直しは制度として確定しているが、その適用開始時期は2026年4月から2026年10月への変更案が審議会に示された段階にある[DOC:b1ff5888-8cda-4f5f-9c30-ea428d0c950b][DOC:7fda28d9-433e-4693-922e-1d4d38ca1a63]。
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