旧一般電気事業者のスポット市場入札では、燃料制約により限られた供給力を別の販売機会に回す可能性がある場合、その機会費用を限界費用に反映する考え方を整理した。目的は燃料価格の上昇分を一律に上乗せすることではなく、他の販売機会との競合を価格シグナルとして示し、追加的な売り入札を促して売り切れを抑えることである。
資料の4つの市場パターン分析では、機会費用を反映した限界費用を超えないか、反映の有無で約定価格が変わらないと整理する。ただし、売り切れ時は買い札で価格が決まるため、機会費用による価格抑制・上昇の効果はない。高値の買い入札による相場操縦の懸念は重点監視の対象とする。
機会費用の算入には、価格・数量の客観的根拠と「現在スポットで売ると、別の販売機会を失う」という非両立性の双方が必要である。燃料制約が発生済みの場合だけでなく、追加燃料の到着前に制約が見込まれる場合も対象となりうる。
| 判断軸 | 算入できる条件 | 算入できない例 |
|---|---|---|
| 価格の根拠 | 実在する先渡・先物価格や相対取引の引き合い価格等で確認できる | 実際の取引機会を伴わない価格予測情報 |
| 非両立性・時期 | スポット販売により、燃料制約期間中の別取引ができなくなる | 燃料制約の解消後の取引、スポット販売と両立する取引 |
| 数量・電源 | 制約のある電源で、非両立性のある取引規模まで | 制約のない電源、根拠となる取引規模を超える数量 |
燃料転売の期待収益を機会費用とする場合は、国内事業者へのLNG・ガス転売が例として示された。海外転売は需給ひっ迫との関係で、燃料ガイドラインに沿う特段の事情を説明できる場合を除き、原則想定しない。転売を機会費用に算入する場合は事前申出を求め、資源エネルギー庁での議論も踏まえて詳細を検討する扱いである。
追加燃料の調達価格を限界費用に反映することは、当該価格・数量での調達が合理的と客観的に確認できる場合に許容する。より一般的で合理的な調達手段がある場合や、燃料を使っても追加調達が必要にならない場合は対象外である。調達を意図的に絞るなどの相場操縦を防ぐため、燃料ガイドラインも参照して調達・転売行動を確認する。
各社の在庫・原価計算方法に差があっても、算定の一貫性が必要である。市況に応じて限界費用の考え方を都度変更することや、価格変動リスクを二重に算入することは認めない。新たに算定方法を変える場合は、開始時期等を1週間前までに公表することが望ましく、入札後は直ちに事務局へ報告・説明する。
機会費用を反映して入札する旧一般電気事業者には、考慮方法を開始2週間前までに監視等委員会事務局へ提出させ、事務局が第66回会合の整理等に基づき確認する。実際に反映した場合は、価格・数量の根拠説明を求め、運用初年度は直ちに報告させる。確認後も実運用を踏まえて方法の見直しがありうる。
12月1日の運用開始に向け、同日から適用する場合の提出期限は11月17日とし、それ以降に始める場合は開始2週間前までの提出を求める。資料には、説明会を経て運用開始に進む予定が示されている。昨冬は48コマすべてで売り切れた日があり、売り札不足の抑制が検討の背景である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「旧一般電気事業者のスポット市場における自主的取組について③」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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