2021年1月にスポット市場の1日平均価格が最高154.6円/kWh、1月15日のコマ価格が過去最高251円/kWhを記録した。2021年度夏は高騰せず、11月23日時点の年度平均は9.1円/kWhである。一方、10月以降は1日1〜9コマ程度の50円/kWh以上の価格が生じ、11月22日には日平均30.62円/kWh、最高70.01円/kWhとなった。同日の価格上昇について事務局は、11月15日受渡分と比べて買い入札が約9%増、売り入札が約11%減となり、売り札切れが発生したことが背景と考えている。複数エリアで80円/kWhのコマも発生した。
事務局は、価格高騰時に入札可能量等の情報を速やかに取得・公表する監視を強化する。新たな対応案として、グロス・ビディングと間接オークション分を除く高値入札について、旧一電・新電力を問わず売り札・買い札双方の入札目的を詳しく確認する。買い入札も約定価格を決め得るため、相場を意図的につり上げる行為は相場操縦に該当し得るとの整理である。
小売事業者には、需要量を所与として確実な購入を狙う高値入札だけでなく、自社電源の限界費用やDR等の根拠に基づく価格で入札し、約定価格が入札価格を上回る場合には需要抑制や自社電源の焚き増しで対応する行動を促す提案が示された。システムプライスの需給曲線は2月27日から公開済みであり、エリアプライス曲線やCSV形式の公開は、市場参加者のニーズと一部エリアで入札状況が明らかになる懸念を踏まえてJEPXが早急に把握・対応する案である。
機会費用は、燃料価格の上昇分を限界費用に上乗せする仕組みではない。燃料制約時にスポット市場へ供出することで失われる相対取引等の収益機会を限界費用に反映し、入札を促す考え方であり、資料は11月時点ですでに算入されている事実はないと明記する。12月以降の導入にあたっては、価格・量の客観的根拠と非両立性を求め、相場操縦を防ぐ監視を行うとしている。
ブロック入札は、起動費や電源の運転制約を踏まえて市場投入を促し、導入後に卸市場取引量が倍増するなど活性化に寄与した一方、全量約定制約などから約定を妨げる可能性も検証対象となった。2021年10月は前年同月比でシステムプライス平均が5.05円から12.06円/kWhへ上昇したが、ブロック入札割合の増加は3.5ポイント、売りブロック約定率の低下は3.2ポイントにとどまり、このデータだけではブロック入札のみを価格上昇の原因とは推定できない。一部事業者ではブロック入札比率が90%を超えるため、事務局は追加分析を実施する。11月8日に大手発電事業者へ51項目の報告徴収を行っており、結果を分析して会合に報告し、対策案を示す予定である。
旧一電・JERAの高騰日入札可能量の諸元は、10月から11月にかけて計8回公表された。11月5日改定の電力適取ガイドラインでは、HJKSで発電所の出力低下・停止理由を必須開示項目に加え、登録要件や制約解消見込み時期の考え方も見直した。電源種別の発電実績は2022年度以降に公開予定で、ユニット単位の実績公開は継続検討中である。
今冬に向け、旧一電に加えて高値で売買入札した新電力への合理的理由の確認・ヒアリングを強化する。旧一電が自主的に行う限界費用入札の考え方を変更する場合は事務局への報告とウェブ公開を求め、算定手法の一貫性と相場操縦への該当性を確認する。報告徴収の分析と合わせて市場動向を厳しく監視し、相場操縦には厳正に対処する方針である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「スポット市場価格の動向等について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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日本の卸電力価格は、2022年度の全国平均20.4円/kWhというピークを経て、直近では10〜12円台に落ち着いている[DOC:e3a9e6dc-f089-461e-9316-5dbf87db34c0][DOC:f3b43584-e8a0-490e-9b80-d77889eebb36]。しかし「平均価格が落ち着いた」ことは「価格リスクが縮小した」ことを意味しない。価格形成の主変数が燃料費から**連系線の分断構造と供出規律の運用**へ移っており、実務が直面するコスト変動の性格そのものが変わりつつある。
JEPX(日本卸電力取引所)は、電気を売りたい事業者と買いたい事業者が集まって取引する日本で唯一の卸電力取引所です。2003年に設立され2005年に取引を開始し、電力自由化の下で発電事業者と小売電気事業者が公平に電気を売買できる場を提供しています[DOC:583b350c-f52d-4d57-8025-9c594f6b1bd0]。
電力先物は、将来受け渡す電力の価格を前もって決めておく金融取引です。日々値動きするJEPXスポット市場の価格変動を、あらかじめ固定した価格で相殺し、小売電気事業者や発電事業者の収支のぶれを抑えるために存在します。国内の先物市場の約定量は2025年4〜6月期に393.0億kWhとなり、前年同期比4.5倍に増えています[DOC:7354b3c6-8a52-42c9-9bb0-673884b033cf]。
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