小売電気事業者の突然の撤退による需要家への影響を抑えるため、登録審査では従来の短期的な財務確認に加え、中期的な事業継続性も確認する案である。申請者には、電力調達価格の変動・インバランス・事業者間競争などのリスクについて対策とKPIを整理する様式と、それを反映した3年間の事業計画の提出を求める。様式は原則自由記載とし、必須項目を示す方向である。
| 項目 | 報告案 | 対象・例外案 |
|---|---|---|
| リスク管理体制 | リスク要因・対策・KPIに達成状況を加え、年1回、電力取引報の一部として報告 | 原則全小売事業者。ただし、みなし小売事業者と需要家のいない事業者は対象外。需要家獲得の見込みが立てば対象となる |
| 資金の概況 | 過去3か月と今後3か月の現預金残高の見通し等を四半期ごとに報告。原則、小売電気事業単体で記載 | みなし小売事業者・需要家のいない事業者は対象外。資本金5億円以上等の財務要件、または一定の親会社要件を満たす事業者は次四半期分を免除する案。ただし国が必要と認めれば報告を求める |
国は報告内容や事業規模を踏まえてモニタリング対象を選び、エビデンス確認やヒアリングを行う案である。撤退の予兆があれば追加対策を求め、報告に虚偽があれば業務改善勧告や事業者名公表も検討する。報告様式のデジタル化も掲げる。あわせて、財務情報の公表義務化は営業秘密や信用への影響を踏まえて慎重に扱い、小売営業GLで任意の分かりやすい情報提供を促し、虚偽・誤解を招く提供を問題行為と明確化する案である。
撤退時期を事業者が決められる場合、周知期間は原則30日以上とする案である。1万件以上の契約解除、特別高圧・高圧契約の解除、需要家側で入札が必要な場合などは、90日以上が適切とする案を示し、必要期間を担保する制度措置を検討する。
事業者が撤退時期を決められない託送解約では、送配電事業者による供給停止の約1か月前と5日前の予告通知を維持する。さらに、小売事業者が託送解約の可能性を認識し、資金調達等で回避できる見込みがないと判断した場合は、需要家へ速やかに周知することを小売営業GL上の義務的な行為(行わない場合は問題行為)とする案である。需要家が契約切替を申し出る際は、WEB・メール・郵送・電話など複数の手段を利用可能とすることも望ましい行為として示す。
本資料は第78回会合で具体策への意見を求める事務局提案であり、記載された対応は決定事項ではない。保証金については、調達率低下などで大規模なインバランスが発生し、改善要求にも応じない場合に、送配電事業者が未収リスクに備えて請求できる旨を約款に明記する案を示す。事業継続への影響を考慮し、請求の必要性は慎重に判断する。また、周知期間などの制度措置を今後検討する。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「小売電気事業者に関する今後の対応について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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新電力シェアは2025年12月時点で約22.1%、低圧のスイッチング率は51.4%に達した[DOC:f3b43584-e8a0-490e-9b80-d77889eebb36]。2022年の市場価格高騰による撤退ラッシュからの回復は数字上明らかだが、同じ時期に電源調達の前提(常時バックアップ、内外無差別卸、インバランス料金)と競争の担い手構成が静かに入れ替わっている。数字の回復と競争条件の変化を分けて読むことが、2026年度以降の調達判断の出発点になる。
電力の切替手続きそのものは、2016年の全面自由化時に構築された共通システムでほぼ標準化され、実務上の争点は限られた残余論点に絞られてきた。一方で、審議会が公表する「スイッチング率」「新電力シェア」は指標として異なる現象を測っており、2026年には競争状況の測り方そのものが変更された。本稿では、制度の現在地と指標の読み違えを避けるための論点を整理する。
Policy Scope
関連する審議会・政策資料を継続的に収集し、AI要約と一次資料をまとめて確認。重要な変更を事業判断と社内共有につなげられます。