資料は、EV・充電器のDR(需要応答)活用に関する検討状況と、便益試算の途中経過を示すものである。普及上の課題は、EVユーザーと販売接点であるディーラーのDR認知が不足し、参加による具体的な便益や伝達方法が明確でない点にある。行政、自動車OEM、ディーラー、送配電・小売事業者、アグリゲーター等が連携して認知を高める必要があるとの整理である。
DR要件のデータ項目・頻度は検討中であり、OEM各社もDR対応を個別に検討している。便益の整理と小売事業者へのヒアリングは継続中で、現時点で制度・仕様の決定には至っていない。
試算対象は、EVを調整力として系統に供出することによる社会便益と、スマートチャージング等によるEVユーザーの電気料金削減など、直接的な便益である。再エネ活用・GXや、化石燃料依存低下を通じたエネルギー安全保障への効果は期待されるが、間接便益として試算対象外である。
| 時期・方式 | 社会便益 | 小売・アグリゲーター/EVユーザー便益 |
|---|---|---|
| 2026年・V1G | 容量市場に供給力を追加し、約定価格の低減に貢献 | 充電シフトによる調達費・電気料金削減、容量市場報酬のユーザー還元 |
| 2030年以降・V2G/V2H | 容量市場の約定価格低減 | 充電シフト、自家消費による買電削減、容量市場・需給調整市場報酬のユーザー還元 |
V1GからV2G/V2Hへの移行に伴い、ユーザー便益は拡大する見込みである。ただし、容量市場の便益には、車両ごとの接続状態・充放電可能量の把握、受電点内の他負荷の影響排除、供出実績を確認するベースライン、次の出発までの充電時間確保が条件となる。特にV1Gは客観的なベースラインの特定が難しい。需給調整市場の価格低減、JEPXの純効果、系統設備増強の回避は、立証・定量化が困難として社会便益の試算から除外されている。
ヒアリング対象の小売事業者は、いずれもEVのDR活用を積極的に検討している。充電器制御・車両側制御の方式を問わず、ユーザビリティ確保には、充放電可能量、プラグ接続情報、車両識別番号、タイムスタンプ、供給地点特定番号の連携が必須との確認である。車両位置情報と運行予定は連携が望ましい項目とされた。
連携頻度は協調領域で30分間隔が案として示され、競争領域では30分より細かい粒度が想定される。これらは選定・検証中であり、小売事業者には優先・将来有望なユースケース、項目・頻度の十分性、EV固有の使いづらさを確認する予定である。
検討会は、DRready勉強会と連携して認知拡大と便益試算を共有・精緻化し、関係機関から意見を集める。小売事業者約3社へのヒアリングを行い、結果を取りまとめて検証し、データ連携について継続協議する予定である。JAMA電動車部会DR活用WGとも連携して進める。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「スマートレジリエンスネットワーク EV-Grid連携活用検討会での検討状況について」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/dr_ready/index.html)をもとに当社作成
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