資料は、法的分離後の送配電事業の中立性を守るため、グループ内の発電・小売事業との兼職をどう規制するかを整理した検討資料である。中心案は、兼職者が送配電の非公開情報を発電・小売の意思決定に使う場合と、発電・小売の重要な意思決定に関わる者が送配電の個別業務を通じて自社を有利にする場合を、誘発リスクのある兼職として禁止することである。
| 兼職の類型 | 禁止対象となるポストの組合せ |
|---|---|
| 情報利用 | 送配電で発電・小売に参考となる非公開情報を知り得る者 × グループ内の発電・小売の意思決定に関与する者 |
| 業務への不正関与 | 送配電の個別業務に関与できる者 × グループ内の発電・小売の重要な意思決定に関与する者 |
対象となる従業者は、上記の組合せに該当する者とする案である。送配電の個別業務には、系統運用、設備の停止計画、託送契約、事業者や使用者からの申請・問い合わせ対応などが挙げられている。発電・小売側では、取締役、担当執行役員、意思決定部署の管理職などが例示される。
取締役等の兼職禁止には、類型Ⅰ・Ⅱのいずれにも該当しないことが確保される場合に例外を認める案である。具体的には、送配電側で非公開情報を入手できず個別業務にも関与できない場合、または発電・小売側で事業の意思決定に関与できない場合である。例外は個別審査ではなく、省令であらかじめ類型化する考え方が示されている。
確保のための措置として、情報へのアクセス制限、情報提供・業務関与の禁止を定めた社内規程、議事録・メール等の保存と監視・検証体制が例示される。仕組みが十分に整備・運用されていなければ例外に当たらない。監視等委員会がその構築・運用を確認し、違反には是正命令等や罰金の対象となり得るとされる。
兼職者がいる事業者は、兼職の内容・必要性、中立性阻害行為が起きないとする根拠、防止策と実施状況を、事前に監視等委員会へ説明し、対外公表する案である。防止策の実施状況は年1回程度の説明が例示されている。
委員コメントでは、記録保存や録画を含む実効的な監視と抑止力が必要との意見がある一方、全件確認など過度な負担を避け、事後検証を含めて実効性と効率性を両立させるべきとの意見も示された。資料は、具体的な監視方法や報酬を通じた影響への対応など、追加検討が必要な論点も掲げている。
兼職規制の目的は、法的分離と資本関係の維持を前提に、親会社等の影響力を一律に排除することではなく、発電・小売間の適正な競争を損なう行為を防ぐことと整理されている。資料中の兼職禁止範囲、例外、説明・監視措置は「どう規定すべきか」「適当ではないか」と提示された検討案であり、最終決定としては記されていない。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「法的分離(兼業規制)に伴う行為規制の検討(兼職等④)について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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