自工会は、2040年頃にDR必要量が最大約1,500万kWに達するとの見通しを踏まえ、EVを調整力として活用する社会的ニーズと潜在力が大きいと整理している。運輸部門の必要量を730万kWと置き、車両1台当たり6kWで換算すると約122万台に相当する。2025年の国内新車販売453万台を踏まえ、EVへの置換が進む場合の潜在量を示した試算であり、確定した導入目標ではない。
機関別の2040年度推計には幅がある。DR最大量は電力広域機関が1,500万kW、McKinseyが750万kWとする一方、需要側蓄電池導入量は800万~3,300万kWの推計がある。各値は推計手法・前提が異なるため、単純比較には留意が必要である。
自工会は、サービサーを軸にEVの電力サービスを6類型に整理した。スマートチャージと容量拠出金削減はEV単体でも可能であり、ピークカット、容量市場、インバランス削減・電源調達最適化、需給調整市場は複数台を前提とする。需給調整市場では、市場要件への対応上、ほとんどの場合に機器点計量が必要とされる。
ユースケース検討を踏まえ、EV-DRに必要な車両情報として次の5項目に共通認識が得られた。
| データ | 主な用途 |
|---|---|
| 充放電可能量(kWh) | 充放電計画、走行用残量の確保、電池保護 |
| プラグ接続情報 | 車両の在・不在把握、接続忘れの通知 |
| 車両ID | 車両識別、報酬還元・料金算定 |
| タイムスタンプ | 車両状態の時点把握、計画立案 |
| 位置情報(緯度経度) | 接続ポイントの特定、応動確認 |
車両のDR対応経路は、①DR対応充電器を介した制御と、②自動車OEMサーバーからの直接通信・制御の二つに整理されている。①はJEMAで検討され、②に関する車両側のDR対応技術要件はJAMAで検討する。いずれも車両情報のOEMサーバーからの提供はAPI連携を想定し、提供先はOEMが選定した協業先との相対契約を想定している。
「DR対応車両」は、上記5信号を出せる車両とする方向でJAMA内の議論中である。資料でいう「DR対応化」「技術要件」はデータ連携・制御の技術要件を指し、対応車種や普及率の目標を示すものではない。信号の取得タイミングやデータ形式、サーバー費用、サービサーとの責任分界、電池劣化補償などは整理中であり、事業の在り方に踏み込む規制導入には課題が残る。
自工会が目指すのは、OEM・ユーザー・社会の受益に見合うコストで進める「三方良し」である。主な懸念は、DR制御と車両利用の衝突、意図しない充放電によるSoC不足や電池劣化、データ連携システムの重複開発費、個人情報・データ品質の扱いである。また、国際規格に要件を追加して国際競争力を損なうことや、同等規格の重複取得による社会コスト増も避けるべき課題として挙げられている。具体的な解決策は本資料では決定されておらず、今後議論する段階である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「日本自動車工業会 第9回 DRready勉強会」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/dr_ready/index.html)をもとに当社作成
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