米国のグリッドコードに関する調査資料
目次
- 資料の目的と背景
- 調査対象
- 米国調査の概要
- FERC Order、NERC Standards、IEEE 1547の関係
- 調査結果の総括
- IEEE P2800 の主要項目
- RTO/ISO の規程
- まとめ
1. 資料の目的と背景
この資料は、2021年4月21日に開催された第5回グリッドコード検討会において、米国におけるグリッドコードの調査結果を報告するものである。目的は、グリッドコード検討会の短期・中長期の検討対象に漏れがないかを確認することである。
2. 調査対象
調査対象は以下の規程であり、特にインバーター電源に関する技術的要件を中心に位置づけている:
- FERC Order
- NERC Standards
- IEEE 1547-2008
- IEEE P2800
- RTO/ISO (PJM, CAISO, ERCOT) の規程
調査対象には、インバーター電源に関するNERC発行のReliability Guidelineも含まれている。
3. 米国調査の概要
米国における規程と電源の関係について、以下のポイントが挙げられる:
規程と系統の関係
| 系統種類 | 電圧階級 | 規程 |
|---|
| 配電 | Low Voltage < 34kV | FERC Order, NERC Standards, IEEE 1547 |
| 送電 | Medium Voltage 34kV以上 | IEEE P2800 |
4. FERC Order、NERC Standards、IEEE 1547の関係
これらの規程は、電力システムの運用において重要な役割を果たしている。具体的には以下の通りである:
FERC Order
- 大規模発電設備(20MW超)や小規模発電設備に対する接続要件を定めている。
NERC Standards
- 電力システムの信頼性を確保するため、周波数制御や擾乱の監視に関する基準を有している。
IEEE 1547
- 分散型電源と電力システムのインターフェースに関する標準。
- 送電系統に接続するインバーター電源に対する要件を含んでいる。
5. 調査結果の総括
調査結果は、米国における規程と日本のグリッドコード検討会の内容が対比されており、漏れがないことを確認した。特に、周波数・電圧変動抑制に関する要件は、RfGおよび国内既存規程と類似していることが強調されている。
6. IEEE P2800 の主要項目
導入
- 標準名: IEEE P2800 "Standard for Interconnection and Interoperability of Inverter-Based Resources (IBR) Interconnecting with Associated Transmission Electric Power Systems"
- 発行日: 2021年3月
技術基準
1. オペレーショナル要求
2. 無効電力制御
3. 有効電力・周波数応答要求
- プライマリ周波数応答 (PFR)
- 高速周波数応答 (FFR)
異常条件への対応
電力品質と保護要件
7. RTO/ISO の規程
PJM の規程
| PJM Manual 14D Generator Operational Requirements | |
|---|
| 4.1 | データ交換とメータリング要件 |
| 4.2 | データ管理とメータリング要件 |
| 7.1 | 発電機の実電力制御 |
| 8.2 | 風力発電所のデータ要件 |
CAISO の規程
| CAISO TARIFF APPENDIX V Large Generator Interconnection Agreement | |
|---|
| 9.6.1 | 力率設計基準 |
| 9.7.3 | 周波数条件への対応 |
| 9.10 | 動揺解析データ交換 |
ERCOT の規程
| ERCOT Nodal Operating Guide | |
|---|
| 2.2.3 | 瞬時電圧変動への対応 |
| 2.9 | 電圧ライドスルー要件 |
8. まとめ
本資料では、米国の電力システムとの接続基準であるIEEE P2800に関する詳細な要求事項や規程が示されている。特に、再生可能エネルギーおよびインバーター電源に関する規程が整理され、今後の日本の電力システムにおける指針となることが期待される。これによりグリッドコード検討会における短期的な検討対象に対する参考情報が提供され、今後の検討に資することが期待される。