発電側課金の小売への転嫁状況を把握する年次調査である。今回、発電側から転嫁を求めても小売が応じない事案は確認されず、未転嫁は他市場収益や価格設定、事務負担などを踏まえた双方合意の事例が中心であった。一方、制度理解や一般送配電事業者(以下「一送」)の手続きには課題が残り、調査は次年度も継続する。
アンケートは対象164社のうち115社が回答(回収率71%)。発電側課金の認知度は98%、転嫁ガイドラインの認知度は87%であった。相対契約の見直し協議は、相対契約を持つ回答者90件のうち約69%で実施された。協議実施者の回答では、課金相当額の一部または全額が転嫁されなかった割合は、小売側でそれぞれ約6%、発電側で約5%・約8%であった。協議時のトラブルは小売側約9%、発電側約6%であった。いずれも設問ごとに回答数が異なる。
ヒアリングでは、未転嫁の理由として、他市場収益を含む全体収支を踏まえた合意、発電所ごとの課金額と一致しないモデル値による換算、電源を特定しない価格への課金相当分の包含、グループ内取引の事務負担軽減が確認された。したがって、未転嫁の回答だけから一方的な転嫁拒否とは整理されていない。
トラブル事例には、代理回収や契約再締結の説明・解釈をめぐる調整、発電事業者側の制度理解不足に伴う契約書作成・会計処理があった。事務局は新規参入者も含めた制度理解の向上を課題とし、自治体向けセミナーでの説明や公営電気事業者団体との意見交換を実施した。情報発信サイトは小売の約81%、発電の約66%が活用していた。
継続要望では、請求・相殺関連ファイルのExcel対応が全一送で可能となり、相殺可否欄のシステム改修も2025年11月に完了した。インボイス帳票の電子化は関西・四国で導入済み、他エリアも導入予定時期が設定されたが、開始時期は2026年度から2032年3月まで幅がある。
新規要望への対応は以下のとおりである。
事務局は、制度理解向上の取組と一送等への手続き改善要望のフォローアップを続ける。発電側課金の小売への転嫁に係るアンケート・ヒアリングも次年度に継続する方針である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「発電側課金のアンケート等について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_systemsurveillance.html)をもとに当社作成
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発電側課金は、送配電網の維持・増強にかかる費用の一部を、これまで小売電気事業者が全額負担してきた託送料金の枠組みから切り出し、系統に接続して逆潮流する発電事業者にも負担を求める制度です。2024年4月から適用されています[DOC:a8421175-7a26-447a-9151-c8e902061294]。系統の効率的な利用と再エネ導入拡大に向けた系統増強を狙いとしています[DOC:8cc61633-8174-4a0c-9117-5da7475b5041]。
新電力シェアは2025年12月時点で約22.1%、低圧のスイッチング率は51.4%に達した[DOC:f3b43584-e8a0-490e-9b80-d77889eebb36]。2022年の市場価格高騰による撤退ラッシュからの回復は数字上明らかだが、同じ時期に電源調達の前提(常時バックアップ、内外無差別卸、インバランス料金)と競争の担い手構成が静かに入れ替わっている。数字の回復と競争条件の変化を分けて読むことが、2026年度以降の調達判断の出発点になる。
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