中部電力ミライズは、BGが揚水発電を需給調整市場に応札する場合、2026年度以降に全商品が前日取引化されても応札量の増加は限定的、または減少する可能性があると見込む。調整力の発動が実需給時点まで確定せず、発動結果にかかわらず水位を運用幅内に収めるには設備利用を抑える必要があるためである。同社は、こうした条件下ではTSOが揚水随意契約により運用する方が、設備を有効に活用できる可能性があるとの考えを示している。
BGは、想定市場価格を踏まえて安値の時間帯にポンプアップし、高値の時間帯に発電または調整力を供出することで、揚水ロスや逸失利益を考慮した経済性を目指す。また、池の水位上限・下限の範囲でポンプアップと発電を繰り返し、設備利用率を高める。ただし、調整力kWhの発動はTSOが広域メリットオーダーやインバランス量に基づいて決めるため、BGは発動結果が不確実な状態で計画する必要がある。発動の有無によって水位が変わるため、上限超過を避ける運用ではポンプアップやΔkW供出を抑え、供給力として運用する場合より設備利用率が低くなる。
前日取引化により、取引時点の天候・需給見通しの確度が上がり、アセスメント違反や計画不一致のリスクが一定程度低減する効果は見込まれる。一方、調整力kWhの発動が外生的に決まる点は変わらず、BGは発動結果の確定前にポンプアップ原資の調達を含む計画を立てる。さらに、需給調整市場の取引はスポット市場の後に行われ、BGは供給余力の全量をスポット市場に供出することが求められるため、需給調整市場への応札はスポット市場で約定しなかった余力分となる。同社は、これらの制約から揚水発電による応札量の増加は限定的、または減少する可能性があると見ている。
同社の想定では、揚水随意契約ではTSOが揚水発電の運用権を持ち、多様なポンプアップ原資を経済的に調達しながら調整機能を活用する。この仕組みが、中部エリアで揚水随意契約による調整力の調達単価が需給調整市場からの調達単価より低位である理由とされる。同社は、BGが市場応札する場合と比べ、TSOが揚水随意契約で経済的に調達・運用する方が、調達単価は引き続き相対的に安価になると想定する。
揚水発電は発電・待機・ポンプの3つの運転モードを持ち、並列の即応性など調整機能に優れる一方、ポンプ原資が必要で、池の貯水量というkWh制約を受ける。同社は、TSOが揚水運用権を持ち、火力を含む全体需給バランスに応じて運転モードを使い分ければ、kWh制約を大幅に緩和し、調整機能を最大化できるとの考えを示す。これは同社の考えであり、資料中で制度変更等が決定されたものではない。
同社は、本会合での議論等を踏まえ、必要に応じて揚水随意契約に協力するとしている。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「揚水発電所の運用および揚水随意契約について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_systemsurveillance.html)をもとに当社作成
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インバランスとは、電気事業者が事前に届け出た発電・需要の計画値と、実際の発電量・需要量との差を指します。この差は送配電網を運用する一般送配電事業者が調整力で埋めるため、その費用を差を生じさせた事業者へ事後に精算する必要があります。その精算単価がインバランス料金であり、実需給時の電気の価値を反映する設計が取られています[DOC:ae9147dc-df56-49b2-931a-2c8b856e959d]。
再エネ出力制御は「下げ調整力が尽きた時、優先給電ルールに沿って前日計画段階で実施される最後の需給調整手段」である[DOC:ff491d53-03cf-448d-b270-4de2aa59c038]。制御量を左右するのは自社の発電性能ではなく、遠隔制御への対応可否と連系線・揚水の運用条件であり、オンライン化は制御量低減効果が明らかとされている[DOC:6921b79f-7ec3-4b3d-8263-f0e1f722a06c]。
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