低圧ベースラインには「High 4 of 5(当日調整あり)」を推奨することで前回合意したが、PVやEV、蓄電池などの導入拡大により、同方式ではERABガイドラインの誤差基準(RRMSE 20%以下)を満たせないケースの増加が想定される。高圧にも同様の課題が生じ得るため、機器を考慮した受電点ベースラインと機器点ベースラインを対象に、計算方法の提案を受け付ける方針である。
事業者・研究機関等は、具体的な計算方法、ベースラインテスト結果、使用データ等を提出する。提出内容は提案に応じて個別に調整し、検討希望者は資源エネルギー庁の事務局へ事前に連絡する。
資源エネルギー庁が次の観点から確認・評価し、公表可能と判断した方法を適時公表する。公表の可否に加え、DR取引の各類型での利用を想定した位置づけも判断する。
| 評価軸 | 主な確認点・懸念例 |
|---|---|
| 正確性 | 実需要との誤差、データ収集の適正さ、サンプル数。RRMSEが高い、時期・地域・需要家種に偏る懸念がある。 |
| 公平性 | 提案者が操作できないか。計算方法がブラックボックス化すると操作の検知が難しい。 |
| 簡便性 | 外部データを使う場合に容易に入手できるか。入手困難なデータは利用場面を限る。 |
| 事前性 | DR実施前にベースラインを定められるか。発動直前の状況に依存する方法は事前設定が難しい。 |
4評価軸を満たすベースライン(標準ベースライン等)は全類型で活用可能である。正確性を満たしていても、公平性・簡便性・事前性のいずれかに課題がある方法は、類型1②・2②では活用が困難となる。一方、類型1①・2①では、民間事業者間で合意できれば活用可能である。
| 取引類型 | 主な特徴 | 重視される評価軸(受電点) |
|---|---|---|
| 1①(小売向け・直接型) | ゲーミングメリットが生じやすく、ネガワット調整不要 | 正確性・公平性が高い。事前性は必須とは限らない。 |
| 1②(小売向け・間接型) | ゲーミングメリットが生じやすく、ネガワット調整が必要 | 4軸すべてが高い。機器点評価は想定されていない。 |
| 2①(系統運用者向け・直接型) | ゲーミングメリットが生じにくく、ネガワット調整不要 | 正確性が高く、公平性・簡便性は相対的に低い。 |
| 2②(系統運用者向け・間接型) | ゲーミングメリットが生じにくく、ネガワット調整が必要 | 正確性・簡便性・事前性が高く、公平性は中程度。 |
各軸の重要度は一律ではない。ゲーミングメリットが生じやすいほど公平性が重視され、ネガワット調整契約が必要で他社との合意を要する場合は、公平性と簡便性がより重視される。直接型では、事業者間の合意があれば、ベースラインと市場等への提出計画値・基準値との整合性は必須ではなく、事前性も必ずしも必須ではない。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「機器特有のベースラインの検討方針」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/jisedai_bunsan/index.html)をもとに当社作成
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2026年3月14日受渡分から、需給調整市場は全商品が前日取引化され、入札単位時間が30分に移行した(開始済み)[DOC:3e77bc52-8b6a-4fd8-95e4-cc566342a559][DOC:21690b2a-d72a-4827-91b3-b012b62f0db9]。同じ2026年度には、低圧リソースの市場参入と機器個別計測の制度も立ち上がる[DOC:e7217d17-3eb5-442f-9723-253c616ca568]。参入の間口が広がる一方で、複合商品の約定単価は前日化直後に半減しており、「参入できること」と「稼げること」が別問題になりつつある。
デマンドレスポンス(DR)をめぐる制度設計は、この2〜3年で「市場に参加できるかどうか」から「どの計測点で、どの粒度で調整力を評価するか」へと論点が移っている。2026年度は低圧リソースの需給調整市場参入と機器個別計測の開始が予定された年度であり、同時にインバランス料金のC値・D値見直しが効き始める年度でもある。本稿は、この転換が事業者の投資判断にどう効くかを整理する。
Policy Scope
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