この回のダイジェスト
第84回はカルテル対応と情報漏えい対策を具体化し、市場・制度の複数論点を提示した。
この回で示されたこと
- 公取委の電力小売カルテル事件を受け、関係5社への報告徴収・ヒアリングを継続し、電気事業法上の処分を検討中である。小売分野のカルテル禁止や営業情報交換等を適正取引ガイドラインに明記する案、域外供給の推移分析・公表等の監視強化案が示された。 資料1
- 非公開情報漏えい事案を受け、対象事業者に共用システム解消計画や内部統制強化策の提出等が求められた。処分対象事業者を1年間集中的に監視し、その後は評価に応じておおむね年1回確認する案、省令で一般送配電事業者の内部統制構築を義務付ける案が示された。共用システム解消は約3年以内を想定するが、具体工程は未確定である。 資料2
- 災害時に小売事業者が停電問合せ対応を担う場合、現場特定・修理・優先対応に必要な顧客・設備情報に限り、一時共有する案が示された。共有項目や管理方法は提案段階で、制度決定・開始時期は示されていない。 資料3
- 最終保障供給原資のスポット調達は、2023年2月末までの全約定コマ分析で大半にコスト削減効果が確認され、一般送配電事業者による早期再開が提案された。再開後も要因分析・改善を求め、必要に応じ委員会が報告を求める案であり、再開は未決定である。 資料4資料5
- 2023年度向け電源Ⅰ’調達は追加公募後、九州を含む全エリアで必要量を確保し契約締結に至った。全国落札容量は384.4万kW、162件、平均単価は4,296円/kWで前年度比291円上昇した。需給ひっ迫時補正インバランス料金のC価格を2024年度から600円/kWhとする原則等は示されているが、適切性は今後議論する。 資料6
- 2022年度冬季kW公募は運用・精算上、募集要綱に照らして特に問題はなかったと評価された。未達度合の改善に向けた事前確認・設備修繕等を求め、DRは複数需要地点で未達リスクを分散することが望ましいとされた。 資料7
- 2024年度以降の需給ひっ迫時補正インバランス料金は、算定基礎を補正料金算定インデックスから広域予備率へ基本的に一本化する提案である。2023年央の省令改正等を経て制度見直しを目指す。 資料8
- 需給調整市場では2022年度の未達割合が三次①約70%(1,314/1,850ブロック)、三次②約40%(1,260/2,917ブロック)であった。起動・持ち替え供出の促進、他市場収益の月1回を基準とする見直し、予約・非予約電源のインセンティブ調整等が検討課題として示された。 資料9
前回からの変化
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
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旧一般電気事業者等による独占禁止法違反事件を踏まえた今後の対応について:第84回 制度設計専門会合 事務局提出資料
- 公正取引委員会は、旧一般電気事業者等による2018~2020年の顧客獲得競争制限を認定し、排除措置命令と総額1,000億円超の課徴金命令を発出した。 - 電力・ガス取引監視等委員会は関係5社への報告徴収・ヒアリングを進め、電気事業法上の処分を検討中である。 - 事務局は、小売分野のカルテル・談合や営業情報交換等を適正取引ガイドラインに明記する案と、域外供給の分析・公表を含む監視強化案を提示した。いずれも検討段階である。 - 公取委の情報提供は個別事業者を特定できない過去の事実が多く、追加ヒアリングを予定する。シェア公表では競争上重要な情報の予測を可能にしない配慮が必要である。
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[一般送配電事業者による非公開情報の情報漏えいに係る再発防止策の検討]
- 漏えい事案を受け、対象事業者にシステム共用解消計画、内部統制強化、調査・公表等を求める命令・勧告・指導が2023年4月17日に行われた。約3年以内の共用解消が想定されるが、各社の工程には未確定部分がある。 - 委員会による1年間の集中モニタリングと、その後の定期確認が提案された。一般送配電事業者の内部統制義務を省令化する案が示され、小売事業者への義務付けは法改正を含む検討課題である。 - 災害時の情報共有は必要最小限とし、専用アクセス権の一時付与・速やかな解除・情報消去等を行う運用が提案された。物理分割完了まではアクセス権・ログ・個人ID等の管理強化を求める方向である。 - スイッチング手続の本人確認見直しは、想定されるトラブルを踏まえて慎重に検討する。内部統制・監視機能、手続見直し、行為規制の拡充が今後の議論事項である。
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災害対応の円滑化のための情報共有のあり方
- 一般送配電事業者から問合せ対応を委託される小売事業者への情報共有について、災害時に限る例外的・一時的な共有案が示された。 - 共有候補は、現場特定、修理迅速化、優先対応に必要な顧客・設備情報に限定する。 - 共有には徹底した情報管理を条件とし、システム分割やマスキング等を行い、改修までの間も同等に厳重な対応を求める案である。 - 資料は提案段階であり、制度決定や開始時期は示されていない。
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最終保障供給のスポット市場での原資調達の影響結果について
- 最終保障供給原資のスポット市場調達について、全事業者で約定実績の大半のコマにコスト削減効果が確認され、資料は早期再開を提案している。これは本資料時点では決定ではない。 - 費用増加コマは一部に限られ、実需給時の再エネ増加・需要減少などによる上げ調整単価の低下が主な要因として挙げられた。 - 再開後も事業者に要因分析と改善を求め、必要に応じ委員会が状況報告を求める案である。
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最終保障供給原資のスポット市場調達による社会的コストへの影響に関する分析・検討
- LR原資のスポット調達は、上位10コマでは一部にコスト増加があったが、2022年11月~2023年2月の期間評価では全エリア・全月で調達コスト低減が確認された。 - コスト増加コマでは、再エネ増加、需要減少、受電量変化、BG余剰インバランスなどにより、実需給時の上げ調整単価が入札時の想定を下回っていた。 - 資料提出者は、契約切替後も残るLR原資にスポット調達を活用できるよう要望しているが、再開は未決定であり、入札条件等を検討した上でLR契約の推移を踏まえて判断する整理である。 - 今後の調達コスト削減に向け、再エネ出力予測と需要想定の精度向上に取り組むとしている。
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2023年度向け調整力電源 I’の調達結果等について:第81回制度設計専門会合への報告内容の更新等
- 2023年度向け電源Ⅰ’は追加公募後、九州を含む全エリアで必要量を確保し、落札容量384.4万kW、162件となった。 - kW平均単価は4,296円/kWで前年度比291円上昇し、構成比は電源34%、DR66%であった。 - 広域調達は約49万kW(調達量の約13%)、26件であり、中部・九州では未達回避に寄与した。 - 需給ひっ迫時補正インバランス料金の試算はC約324円/kWh、D約92円/kWhで、Cを2024年度から600円/kWhとする原則の適切性等は今後議論予定である。
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2022年度冬季の追加供給力公募(kW公募) の運用結果の事後確認等について
- 2022年度冬季kW公募の運用・精算を事後確認した結果、募集要綱に照らして特に問題となる点はなかったと事務局は評価した。 - 東西合計の調達額は約440億円、還元額は約88億円で、還元率は東日本26%(マストラン等除外で1.04%)、西日本0.14%であった。 - 還元率低下は、調達量・額が大きい一方で発動量や市場価格差が小さかったことなどによるとされ、保険的な公募の性格を踏まえやむを得ない結果と整理された。 - 未達度合の高い案件があり、事前確認や設備修繕、DRの複数地点化によるリスク分散が望ましいとされた。
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インバランス料金制度の見直しについて (補正料金算定インデックスの見直し)
- 需給ひっ迫時補正インバランス料金の基礎を、2024年度以降、広域予備率へ基本的に一本化する提案であり、制度化は省令改正等を経る予定である。 - 揚水計算の違いにより北海道・東京などでは広域予備率が午前中に低くなる傾向がある一方、追加供給力を含めることで料金が低下する場合も検証された。 - 追加供給力による料金カーブの追加補正は不要との考えが示され、予測値は広域予備率、料金値はゲートクローズ後に公表する運用案が示された。 - 5エリアで判明した単価誤算定は精算修正が見込まれ、正しい単価・精算額の確定や影響検証が今後の対応となる。
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需給調整市場(三次調整力①及び②)の運用状況等について
- 2022年度の調達未達ブロックは3次①で約70%、3次②で約40%であり、平均約定単価も3次①が8.49円、3次②が6.77円/kW・30分であった。 - 事業者報告では、応動要件や運用制約、起動費回収への懸念、週間予測の不確実性などが追加起動・持ち下げ・持ち替え供出の障壁として示された。 - 事務局は、他市場収益の月1回以上の見直しを提案し、ΔkW価格への一部リスク算入や揚水機の予約電源kWh単価などはガイドラインとの整合・扱いを検討課題とした。 - 2024年度以降に向け、予約・非予約電源の供出インセンティブの調整が課題であり、電源維持への影響とkWh単価が市場価格シグナルに与える影響への留意を求めている。
要約は AI が作成したものです。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
制度設計専門会合
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