EV充電器・充放電器のDR活用では、複数のユースケースの収入を積み重ねる構想が示されている。一方、現行機器の仕様では対応できるユースケースが限られるため、アグリゲーターは追加機能の実装を要望している。本資料は段階的な機能拡張を提案するものであり、実装方針の決定を示すものではない。
DRの評価・取引要件は用途ごとに異なる。経済DRや再エネ出力制御低減は30分単位のkWh取引、容量市場は30分単位のkW取引、需給調整市場はΔkW取引であり、三次②は5分(事前審査要件)、一次オフラインは1秒の評価間隔である。容量市場・需給調整市場にはペナルティがあり、経済DR等のペナルティは契約による。系統混雑緩和は要件が未定である。
| 機器・段階 | 現状の主な機能・制約 | 適用・目標ユースケース | 追加機能案 |
|---|---|---|---|
| 充電器・Phase 1 | 充電電力取得、充電制御を実装。SOC・プラグ接続情報は未実装 | 上げDRの経済DR、再エネ出力制御低減 | — |
| 充電器・Phase 2 | 現行仕様ではDR終了後の充電不足回避などに制約 | 経済DR(上げ・下げ)、容量市場 | SOC・プラグ接続情報の取得(例:ISO 15118準拠) |
| 充放電器・Phase 1 | 充放電電力、SOC、プラグ接続情報の取得と制御を実装。充放電可能量は未取得 | 経済DR、容量市場 | — |
| 充放電器・Phase 2 | 充放電可能量の把握が課題 | 需給調整市場 | 充放電可能量(kWh)の取得。車両データ取得のためOEMサーバとの連携を想定 |
Phase 1は現行機器で対応できる一方、アグリゲーション事業には制約が残る段階、Phase 2は事業拡大に向けた追加要件である。充電のみの機器では需給調整市場への対応は困難とされる。系統混雑緩和は検討中の認識が示されているが、要件未定のため適用可否・追加機能とも判断できない。
充電器の経済DR(下げ)や容量市場では、DR終了後の充電不足を避けるためSOC取得が必須と整理される。上げDRや再エネ出力制御低減ではSOC・プラグ情報は望ましい要件である。充放電器は需給調整市場で充放電電力に加えて充放電可能量を監視し、充放電指令と電力値を制御する想定である。
また、アグリゲーターはERABサイバーセキュリティガイドラインへの準拠を要望している。資料は、送配電・小売事業者からアグリゲーター、リソースアグリゲーター、コントローラー、ゲートウェイ等を経て機器に至る構成と、各区間の通信規格・インターフェースを示している。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「EV充電器・充放電器のDRユースケース」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/dr_ready/index.html)をもとに当社作成
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デマンドレスポンス(DR)をめぐる制度設計は、この2〜3年で「市場に参加できるかどうか」から「どの計測点で、どの粒度で調整力を評価するか」へと論点が移っている。2026年度は低圧リソースの需給調整市場参入と機器個別計測の開始が予定された年度であり、同時にインバランス料金のC値・D値見直しが効き始める年度でもある。本稿は、この転換が事業者の投資判断にどう効くかを整理する。
アグリゲーターは、家庭や工場に置かれた蓄電池・EV充電器・自家発電設備などの小さな電力設備(分散型エネルギーリソース)を束ね、まとまった電力の価値として小売電気事業者や一般送配電事業者へ提供する事業者です。1台では小さすぎて市場に出せない設備を集約し、電力の需給調整に使えるようにする役割を担います[DOC:8b14e64f-b8e9-4959-8914-b18ab04a11f1]。
2026年3月14日受渡分から、需給調整市場は全商品が前日取引化され、入札単位時間が30分に移行した(開始済み)[DOC:3e77bc52-8b6a-4fd8-95e4-cc566342a559][DOC:21690b2a-d72a-4827-91b3-b012b62f0db9]。同じ2026年度には、低圧リソースの市場参入と機器個別計測の制度も立ち上がる[DOC:e7217d17-3eb5-442f-9723-253c616ca568]。参入の間口が広がる一方で、複合商品の約定単価は前日化直後に半減しており、「参入できること」と「稼げること」が別問題になりつつある。
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