地域間連系線と市場分断とは。JEPXのエリア価格が分かれる仕組みと電力価格への影響
地域間連系線は北海道から九州までの各エリアの電力系統を結ぶ送電設備で、市場分断は連系線の容量が足りず卸電力市場の価格がエリアごとに分かれる状態を指します。日本卸電力取引所(JEPX)のスポット市場は全国を一つの市場として値決めしますが、送れる電気の量には物理的な上限があるため、価格差が生じます。
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蓄電池、FIP、容量市場、GX、系統混雑。「誰の、どの判断に効くのか」まで整理したナレッジです。
地域間連系線は北海道から九州までの各エリアの電力系統を結ぶ送電設備で、市場分断は連系線の容量が足りず卸電力市場の価格がエリアごとに分かれる状態を指します。日本卸電力取引所(JEPX)のスポット市場は全国を一つの市場として値決めしますが、送れる電気の量には物理的な上限があるため、価格差が生じます。
バランシンググループ(BG)とは、複数の小売電気事業者や発電事業者が集まり、需要と供給の計画を一つのまとまりとして届け出て、計画と実績のずれ(インバランス)をまとめて精算する枠組みです。代表契約者が一般送配電事業者との窓口となり、グループ全体で計画値同時同量を達成することで、事業者ごとの過不足を相殺します。インバランス料金は実需給時の電気の価値を反映する価格シグナルと位置づけられています。
JEPX(日本卸電力取引所)は、電気を売りたい事業者と買いたい事業者が集まって取引する日本で唯一の卸電力取引所です。2003年に設立され2005年に取引を開始し、電力自由化の下で発電事業者と小売電気事業者が公平に電気を売買できる場を提供しています。
ノンファーム型接続は「空き容量がない系統でも、混雑時の出力制御を受け入れる条件で接続を認める」仕組みで、基幹系統は2021年1月から受付が始まり、ローカル系統も2023年4月から順次拡大している。事業性の焦点は「接続可否」から「年間どれだけ制御されるか」に移り、系統用蓄電池では逆潮流だけでなく充電側(順潮流)の制約設計が収益を左右する。
同時市場は、電力量(kWh)と調整力(ΔkW)を別々ではなく一つの計算で同時に取引・約定する市場です。日本卸電力取引所(JEPX)と需給調整市場に代わる位置づけで検討されており、電源の起動費や運転制約まで織り込んで全体の供給コストを抑えることを狙います。
長期脱炭素電源オークションは、容量市場の一部として、脱炭素電源への新規投資を促すために設けられた入札制度です。落札した電源は原則20年間にわたり収入を得られ、投資回収の見通しを立てやすくすることを狙いとしています。
インバランスとは、電気事業者が事前に届け出た発電・需要の計画値と、実際の発電量・需要量との差を指します。この差は送配電網を運用する一般送配電事業者が調整力で埋めるため、その費用を差を生じさせた事業者へ事後に精算する必要があります。その精算単価がインバランス料金であり、実需給時の電気の価値を反映する設計が取られています。
ネガポジ運用とは、需要を減らす「ネガワット」と発電・放電で電気を出す「ポジワット」の双方を、同一のリソースで供出する運用形態を指します。系統用蓄電池や揚水発電機のように上下どちらの調整もできる設備を、需給調整市場でその能力どおりに扱うために整理された考え方です。
FIT制度は再生可能エネルギーで発電した電気を定められた価格で買い取る仕組み、FIP制度は市場で売った価格に補助額(プレミアム)を上乗せする仕組みです。いずれも再エネへの投資を支えつつ、FIPは電力市場への統合と国民負担の抑制を同時に目指す制度として設けられています。
系統用蓄電池とは、送配電ネットワークに直接つながり、電力の充電と放電によって需給や潮流の調整に用いられる大型の蓄電設備です。太陽光・風力の出力変動が拡大するなかで、余った電気を貯めて必要な時間帯に戻す役割を担い、日本でも接続検討の申込が急速に増えています。
容量市場は、電力量(kWh)ではなく将来の供給力(kW)を取引する市場です。発電所などの供給力を金銭的に評価して支払うことで、電源投資が適切な時期に行われるよう促し、中長期の供給力確保と卸電力市場価格の安定化を図る仕組みです。
需給調整市場は、電気の需要と供給の細かなズレを埋める「調整力」を、送配電網の運用者が発電所や蓄電池などから市場を通じて調達する仕組みです。2021年度に三次調整力の取引から始まり、2024年4月に全商品の取引が開設されました。