この回のダイジェスト
第10回ではインバランス制度案や卸売評価案などを提示した。
この回で示されたこと
- C値・D値を2026年度から当面300円/kWh・50円/kWhとし、累積価格閾値制度を2026年4月に開始する案を示した。閾値は直前7日間に200円/kWh以上のコマが30に達することとし、到達翌日から補正料金上限を100円/kWhとする。資料2資料1
- 需給調整市場の5月実績では、前日取引の東京平均約定単価が3.12円/ΔkW・30分で、一次調整力は北海道以外で調達未達が多かった。B種電源の一定額協議は累計5社18件となり、FIP併設蓄電池・DRの固定費や蓄電池のkWh価格の扱いは事務局案として提示された。資料3
- 中部エリアの2024年度揚水随意契約は、事後確認で運用・精算に問題がなく、調達単価0.57円/ΔkW・hであった。関西・北海道の2025年度契約案と関西水力幹線の系統安定対策契約についても、事務局の認容案・確認結果を示し、事後監視を続ける方針を示した。資料4
- 内外無差別な卸売評価の意見公募では3者から7件の意見があり、改定案を変更せず委員会付議後に改定する予定である。第9回フォローアップの評価案では7エリアを担保済み(◎)、東京・中部・東北を未担保(○)とした。資料5資料7
- 経過措置料金は2025年3月末時点で10区域すべてが解除基準を満たさず、指定解除が妥当な区域はないとの事務局評価を示した。解除基準の第二要素は現時点で変更不要との案を提示した。資料8
- グロス・ビディングは、休止後も市場の流動性・価格変動抑制の効果が維持されているとして、制度を取りやめる案を示した。2025年1~3月期のスポット約定量は727億kWh、平均価格は12.51円/kWhであった。資料9資料10
前回からの変化
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
- 1
2022年度以降のインバランス料金制度について(中間とりまとめ)
- 2022年度以降のインバランス料金は、調整力の限界価格、kWひっ迫補正、kWhひっ迫補正のうち最も高い額を採用する制度である。 - 2026年度からkW補正のC・Dをそれぞれ当面300円/kWh・50円/kWhとし、直前7日間の高価格コマが30に達した場合に上限を100円/kWhへ下げる累積価格閾値制度を導入する。 - ブラックアウト中は市場を停止し、発生直前のスポット市場価格(翌日以降は直前1週間のコマ別平均)を適用する。沖縄はエリア内調整力を用いる別算定である。 - 料金・需給・調整力情報は原則コマ終了後30分以内に公表し、本文書は改定日から適用するが、改定日には未記入箇所がある。
- 2
インバランス料金制度の詳細設計等について
- 事務局は2026年度から当面、C値300円/kWh、D値50円/kWhとする見直し案を提示し、沖縄エリアも同様とする。運用状況を監視し、必要に応じて再見直しする案である。 - 累積価格閾値制度は、直前7日間にスポット価格200円/kWh以上が30コマに達すると、翌日から上限を100円/kWhとする案である(沖縄はインバランス料金を指標とし、解除は直前7日間の100円以上のコマがゼロになった時点)。 - パブリックコメントは3件で、制度開始後の監視・検証を求める意見が中心であった。事務局は監視と運用実態の分析を行い、必要に応じて改善を検討する方針である。 - 2025年7月に中間とりまとめの報告と経済産業大臣への建議を予定し、制度は2026年4月の運用開始を予定する。
- 3
需給調整市場の運用等について:第10回 制度設計・監視専門委員会 事務局提出資料
- 需給調整市場では、5月の三次②は東京の平均単価が3.12円と高く、週間取引は北海道6.35円など地域差があり、一次調整力は北海道以外で未達が多い。6月データは10日までの速報値である。 - B種電源は今回の2社4件で算定諸元の確認を終え、事務局が確認した額を一定額とした。協議済みは累計5社18件で、ひっ迫時の応札や3か月ごとの回収状況報告等に対応する方向である。 - FIP併設蓄電池・DRの固定費対象は提案段階であり、応札に必要な費用を対象とし、FIP電源自体や需要家の自社利用設備の費用は対象外とする案である。 - 蓄電池のkWh価格では、蓄電原資の算定方法を示し、一次の蓄電ロスはΔkW価格に加算せず、劣化コストは10%のマージン内で考慮する整理案を議論に付している。
- 4
調整力の調達等について:第10回 制度設計・監視専門会合 事務局提出資料
- 中部エリアの2024年度揚水随意契約は、調達単価・総合需給調整費用が各比較基準を下回り、運用と事後精算にも問題は確認されなかった。監視は継続する方針である。 - 関西(47万kW)と北海道(34万kW)の2025年度揚水随意契約は、調整力確保の必要性と申請単価以下の契約予定を踏まえ、事務局が認めることを提案している。契約価格や精算額は厳正に事後監視する。 - 関西水力幹線の系統安定対策契約は、対象電源と給電指令に伴う精算内容に問題がないと確認された。必要最小限の運用だったかは契約期間終了後に確認する。
- 5
内外無差別な卸売等のコミットメントに基づく評価の考え方(改定案)の意見公募手続の結果について
- 旧一般電気事業者・JERAの内外無差別な卸売等の取組評価に関する改定案について、意見公募を実施した。 - 意見は3者から計7件提出され、うち3件は公募対象外の内容であった。 - 公募結果を受けた文書案の変更は行わない方針であり、委員会への付議後に改定文書としてセットする予定である。
- 6
内外無差別な卸売等のコミットメントに基づく評価の考え方(改定案)に関する意見公募手続の結果について(案)
- 改定案への意見募集には3件の意見があり、本資料は意見への考え方を示すもので、追加変更の決定ではない。 - 蓄電池には環境影響評価法の発電所規模基準を適用せず、規模僅少を理由に対象外とする場合は、子会社電源の発電量合計がエリア内小売販売総電力量の1%未満かを確認する。 - エリア内供給制限は必要に応じて再検討し、卸契約条件の内外無差別性や自社小売への有利性をフォローアップで確認する。 - 交渉期間は10営業日以上を確認し、卸価格と小売価格の評価方法や非化石証書の内部取引価格設定に関する説明も示された。
- 7
現時点における旧一般電気事業者及びJERAの内外無差別な卸売の評価結果(案) 等について
- 第9回フォローアップの評価案では、北海道・北陸・関西・中国・四国・九州・沖縄の7エリアは◎、東京・中部・東北は○である。東京・中部は既存長期契約、東北は自社小売に実質的に有利な購入量上限が主な理由である。 - 24年度に逆ザヤだった北海道・東北・九州・沖縄は、24年度実績と25年度計画で解消し、全社で容量拠出金の小売価格への反映も確認された。 - 25年度見積りでは社外・グループ外向け取引が減少し、電力量ベースの合計は前年比13.3%減である(期中相対卸の見込み量を含まない)。 - 26年度以降に向け、東北の購入量上限緩和、卸販売日程の周知強化、ブローカー取引の情報公表などを求める・期待する案が示された。
- 8
経過措置料金の指定解除に係る 競争状況の確認について
- 2025年3月末時点の確認では、経過措置料金の解除基準を満たす区域はなく、全10区域で指定解除は妥当でないとの事務局評価である。 - 自由化認知度とスイッチングは一定の進展がある一方、5%以上の競争者が2者以上いる区域はなく、東北・東京・中部では内外無差別な卸売も十分と評価されていない。 - 事務局は、燃料費調整額の上限問題と解除基準を分けて扱い、第二要素の基準変更は不要との考え方案を示して意見を求めている。 - 上限を含む経過措置料金の在り方は、電力システム制度改正を集中的に議論する会議体で検討することが望ましいとしている。
- 9
グロス・ビディングについて
- 事務局は、グロス・ビディングが期待された役割を果たし、休止後も効果が減退していないとして、制度の取りやめを提案している。これは提案であり、正式決定ではない。 - 2024年度のスポット市場約定量は2,657億kWhで、休止後に減少したものの、グロス・ビディングを除く実質約定量は2022年度と同程度を維持した。 - 1,000MW追加時の価格感応度は、導入前の2016年より2021年・休止後の2024年に低く、価格近傍の札も休止後に微増した。 - 全ての旧一般電気事業者等で卸標準メニューの公表や情報遮断等が確認され、社内取引の透明性向上が進んでいる。
- 10
自主的取組・競争状態のモニタリング報告(2025年1月〜3月期)
- 2025年1~3月期のスポット約定量は727億kWh(前年同期比1.2倍)、平均価格は12.51円/kWhで、30円超の高騰日も前年同期の2日から10日に増えた。3月の需要増・供給力低下や燃料価格上昇が背景として示されている。 - 連系線の市場分断率は10か所中7か所で上昇し、関西・四国間と中国・四国間は前年同期の約1%から約50%へ上昇した。四国は連系線制約・停止の影響で、平均価格が10.08円/kWhと最も低かった。 - 先物約定量は371.8億kWhへ2.2倍に拡大した一方、先渡市場の約定はゼロであった。電源切出しの追加は未定で、公営水力の競争入札等による契約は設備容量の61.3%に達した。 - 2025年3月の新電力シェアは19.8%、低圧の累積スイッチング率は49.9%である。2024年度のスイッチング率上昇には、グループ会社間の大型事業移管が大きく影響したとの留意が付されている。
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