発電側基本料金は、発電事業者にも送配電網の費用を負担させ、系統コストを意識した電源の立地・運用を促す制度である。資料は、基幹送電線の利用ルール見直しなど系統環境の変化を踏まえ、現行案をどう改めるかを審議するための事務局提出資料であり、この時点で具体的な見直し内容は決定されていない。
現行案では、発電側・需要側の双方が受益するとされる基幹・特別高圧系統の固定費の一部を、発電側と需要側の課金対象kWで按分する。全電源を対象に契約kWに応じて課金し、系統整備費用への影響を反映するため、地域別・電圧別の割引も設ける。託送料金原価の総額は変えず、発電側負担分だけ需要側負担を減らす設計である。
割引Aは、基幹変電所等ごとの限界送電費用がエリア平均を下回る地域の電源を対象とし、基幹系統の投資効率化・送電ロス削減効果を反映する。割引Bは、割引A地域にある高圧・低圧電源のうち、特別高圧系統へ逆潮流せず、空き容量があるなどの条件を満たす電源に追加適用する。対象地域は5年ごとの見直しを基本とする。導入に伴う費用は市場や当事者間交渉で小売へ転嫁される想定であり、既存相対契約では託送料金の減額分を卸料金に適切に充当する考え方をガイドラインで示す方針であった。
現行案の検討後、ノンファーム型接続の全国展開、基幹送電線の先着優先ルールの見直し、混雑管理の導入検討が進んだ。系統の混雑を前提に、価格シグナルを通じて電源と系統利用を最適化する方向であり、これにより設備増強のあり方も変化する見込みである。資料は、発電側基本料金もこのルール変更と整合させる必要があるとする。
また、再エネ接続や設備強靱化に必要な投資の増加が見込まれ、全国調整スキームや、送配電事業者の収入上限を定めて効率化を促すレベニューキャップ制度の詳細設計も進められている。2050年カーボンニュートラルと非効率石炭火力の2030年フェードアウトに向けた政策も、系統利用ルール見直しの背景である。
事務局が提示した中心的な問いは、基幹送電線ルールの抜本見直しに伴う設備増強の変化を踏まえ、発電側基本料金をどのように見直すかである。基本料金には、発電事業者にネットワークコストを意識させ、設備費用を抑えるとともに、系統増強を効率的・確実に行って再エネ導入を拡大する狙いがある。したがって、現行の課金・割引設計を新たな混雑管理や価格シグナルとどう整合させるかが、今後の審議課題である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「発電側基本料金の見直しについて」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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