この回のダイジェスト
第65回では、需給運用・市場制度の改善案や発電側課金の指針案が示され、東京のブラックスタート公募対応などは未決である。
この回で示されたこと
- ブラックスタート機能の2025年度向け公募では、東京エリアの新規応札者が技術検討未了で不落となった。事務局は全エリアで評価方法と募集要綱の整合、技術検討項目・期間の明示、公募期間の見直しを次回公募に向けて求める案を提示した。東京の結果を有効とするか再公募するかは未決である。資料1
- 需給ひっ迫時の情報共有について、安定供給に必要な情報を合理性に基づき特定事業者へ提供することや、需給ひっ迫時の旧一電との連携を適取GLに明記する案が示された。電源Ⅱ火力の燃料先使い指令と機会費用を含むV1、自家発の精算価格の参考としてD価格45円/kWh以上、2022~2023年度の暫定価格200円/kWhも提案された。資料2
- 2022年度以降のインバランス料金制度について、昨冬の需給ひっ迫実績を用いて補正料金の妥当性とkWh不足の捕捉力を検証する方針が示された。補正料金Cは原則600円/kWh、2022~2023年度は暫定200円/kWh、Dは45円/kWhである。卸市場価格補正(P補正)の廃止も提案されたが、いずれも本資料では検証・議論の対象である。資料3
- 発電側課金の想定発電kW・kWhは、電気事業者の10年間の供給計画を基礎とし、不足データの補完や制度上の控除を行う案が示された。導入後は小売・発電事業者等へのアンケートとヒアリングを当面年1回実施し、相対契約の見直し協議や転嫁状況を調査・公表する案である。資料5
- 発電側課金に伴う既存相対契約の見直し指針案では、2023年度の導入目標に向けて1年前から誠実に協議し、発電側の負担増と小売側の需要側託送料金減を共有して卸料金へ適切に反映する考えが示された。合意に至らない場合は委員会のあっせん・仲裁を利用できる。資料4
- 託送約款の送電ロス率は、現行の過去3年平均による毎年度改定を当面維持し、レベニューキャップ制度下では規制期間の期初に設定して期中の費用変動を事後検証し、必要に応じ翌期調整する案が示された。低圧スマートメーターの設置完了は東京PGが2020年度末、他エリアは2022~2024年度末の見込みである。資料6
前回からの変化
- 前回示された「透明性向上策の導入時に現行グロス・ビディングを廃止する方向性」を受け、今会合では東電EPとJERAの契約分に限って東電EPのグロス・ビディングを一時休止し、JERAがスポット市場へ入札する提案を受け入れる案が示された。実施は未決であり、休止後も委員会が効果を検証する扱いである。資料8
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
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2025年度向けのブラックスタート機能公募結果の検証について
- 東京エリアの2025年度向け公募では、旧一電以外の平均入札価格が39.0億円、旧一電が89.1億円だったが、前者は技術検討未了で価格評価に進まず不落となった。 - 調査で、募集要綱の評価方法と実態の乖離、技術検討の内容・期間の非開示が判明した。技術検討は最長約6か月を要し、公募期間約2か月では新規応札者が準備しにくい。 - 事務局は、評価方法の整合、技術検討の明示、公募期間や事前相談周知の改善を全エリアで次回公募までに行う案を提示した。 - 東京公募の結果を有効とするか無効として再公募するかは未決定であり、公平性・費用面の懸念と、契約破棄のリスクや公募安定性を踏まえた判断が論点である。
- 2
2020年度冬季の需給ひっ迫を踏まえた調整力の調達・運用の改善等について
- 緊急時の情報共有・旧一電との連携は、安定供給に必要な範囲で規制に抵触しない旨を適取GLに記載する案である。燃料・発電情報の公開拡大は引き続き検討する。 - 継続的なkWh不足時に電源Ⅱ火力の燃料制約を超えて指令できる条件を契約に明記し、機会費用を含む単価と実績の速やかな公表を検討する案である。 - 緊急時自家発の精算価格は当事者間協議の参考として、補正インバランス料金D価格の45円/kWh以上を示す案であり、国が価格を決定するものではない。 - 自家発の供出量や小売BGへの精算は既存枠組みを参考に整理し、焚き増し要請時には小売BGへ情報共有する考えである。
- 3
2022年度からの新たなインバランス料金制度の今後の検証等について
- 2022年度以降は調整力の限界的kWh価格を基本に、需給ひっ迫時は通常料金と補正料金の高い方を適用する制度である。 - ひっ迫時補正のCは原則600円/kWhだが、2022~2023年度は暫定200円/kWhとし、終了後の変更や延長は実績を踏まえて検討する。 - 昨冬の急騰を踏まえ、補正料金が電気の価値やkWh不足を適切に反映するか、kWh余力率も参照して検証する課題がある。 - 事務局は市場価格補正(P補正)の廃止を提案しており、需給ひっ迫時の誘因確保と市場高騰の料金への波及を踏まえ、会合で議論する段階である。
- 4
発電側課金に関する既存契約見直し指針(案)
- 発電側課金の導入に伴い、発電者の負担は増え、小売電気事業者の需要側託送料金は減るため、既存相対契約の卸料金を見直す協議が望ましいとする指針案である。 - 当事者は課金増額分や託送料金減額分の情報を共有し、公平を旨として協議する;需要側の減額分は卸料金の引上げに充当されるべきとされる。 - 導入目標は2023年度で、協議はその1年前から始めることが望ましい;電源種を問わず、新規契約にも協議の考え方が及ぶ。 - 協議を開始できない場合や合意できない場合、電力・ガス取引監視等委員会のあっせん・仲裁を利用できる。
- 5
発電側課金の詳細設計について
- 発電側課金の単価算定には、広域機関の供給計画を基礎に不足データや制度上の補正を加えた想定発電kW・kWhを使う案が示され、設定方法は本会合での議論事項である。 - 発電側負担原価をkW課金とkWh課金に1対1で配分し、それぞれ想定発電量で割って単価を設定する枠組みである。 - 課金導入後、相対契約の交渉・転嫁状況をアンケートとヒアリングで確認し、当面は年1回実施して結果を公表する案である。 - 既存契約は、発電側の負担増と小売側の託送料金減を踏まえ、双方が情報を共有して誠実に見直し協議を行うことが指針骨子案で示されている。
- 6
約款上の送電ロス率の扱いについて
- 約款ロス率は当面、過去3年の実績平均による毎年度改定を維持する案であり、決定事項ではない。 - レベニューキャップ制度下では規制期間の期初に設定し、期中の乖離による調整力可変費等を事後検証して必要に応じ翌期調整する案である。 - スマートメーター未設置事業者は設置完了まで毎年度改定し、完了後は直近値を規制期間の残りに適用する案である。 - 設置完了後は新電力と旧一電小売の公平性は確保されるが、約款ロス率が実績を上回る場合、供給力余剰や下げ調整指令の増加につながる可能性がある。
- 7
東京エリアにおけるグロス・ビディングの取扱いについて
- JERAは東京エリアで東電EPとのPPAを一部改定し、スポット・時間前市場の応札主体を東電EPからJERAへ移す案を協議中である。 - 改定案はスポット市場応札前の小売通告期限設定と、東京エリアのグロス・ビディング休止を条件とし、制度的条件が整い次第、試行導入する方針である。 - 背景にはLNG調達リードタイムと需給ひっ迫時の供給力確保・通告変更・市場売買をめぐる課題があり、燃料調達前の小売・TSOによる供給力確保などをJERAは提案している。 - JERAは余剰電力の市場供出と小売による必要量の市場売買を通じて、流動性・透明性の向上を見込む一方、供給責任の再定義やTSOの追加供給力確保制度は未解決としている。
- 8
JERAからの提案について
- 事務局は、通告期限の前倒しと東電EPのグロス・ビディング一時休止を通じ、スポット以降のJERA電源の運用裁量と市場入札をJERAへ移す提案を受け入れる案を示した。これは委員会の決定ではない。 - スポット市場取引量は需要比で2017年4月の3.2%から2021年3月の37.6%へ増え、価格感応度も低下しており、流動性向上と価格変動抑制は一定程度達成されたとの整理である。 - 現行グロス・ビディングには、供給力不足時の全量買戻しや卸売条件の定量化不足があり、社内取引の透明性・内外無差別性に課題が残る。 - 一時休止は東電EPのJERA契約分に限り、JERA以外との契約は対象外である。委員会による効果検証と、改定後にJERAを加えた当局モニタリングが予定される。
- 9
時間前市場等のあり方について
- 再エネ導入拡大やFIP・新インバランス料金制度を背景に、時間前市場の需給調整ニーズが増す見通しであり、大口取引に対応するSPA導入が望ましいとの提案である。導入は未決定である。 - SPAの時期・頻度は、実需給に近づくほど太陽光予測誤差が小さくなる一方、起動可能な火力電源が減るという条件を踏まえて検討する必要がある。 - 三次調整力②との順序変更、FIT特例①の再通知、確保電源の時間前市場への入札など五案を提示するが、いずれも選択肢である。 - 今後、スポット市場の時刻やブロック入札の仕様も含め、実務・他制度への影響を踏まえ、関係機関と連携して検討を続ける提案である。
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自主的取組・競争状態のモニタリング報告:令和3年4月〜令和3年6月期
- 2021年4〜6月期のJEPXスポット約定量は717億kWhで前年同期並み、平均価格は6.8円/kWhへ上昇し、時間前約定量は前年同期の0.6倍であった。 - 東京中部連系線の増強後、東西市場分断率は前年同期の84.0%から29.0%へ低下した。特定日の確認では旧一電各社が入札可能な余剰電力を全量市場に供出していた。 - 6月の新電力シェアは総需要の21.3%、新電力販売量に対するJEPX買い約定量比率は90.9%、実質買越し量比率は40.9%であった。 - ガス卸では新規参入者向け相対供給が全国需要の0.6%、スタートアップ卸は契約11件・交渉中31件であった(2021年6月末)。
要約は AI が作成したものです。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
制度設計専門会合
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