四国電力株式会社 原価算定に関する資料
資料の概要
本資料は、四国電力株式会社が2023年2月6日に提出した、原価算定の内訳に関する内容を示している。特に、原価要素の中でも「その他経費」に焦点を当て、各項目の詳細、効率化の取り組み、算定手法について言及されている。
1. 原価算定の内訳
その他経費についての概略
- 効率化の取り組み: 調達方法の改善や業務内容の見直しによるコスト削減が行われ、総額で年平均30億円の追加コスト削減が見込まれている。
- 経費変動: 原子力関連の負担金や廃炉費用の増加により、前回と比較して103億円の増加を記録している。
経費の詳細
以下の表は、2023年度から2025年度の平均値と2013年度から2015年度の平均値を比較した「その他経費」の内訳である。
| 費目 | 今回 [A] (2023-2025年平均) | 前回 [B] (2013-2015年平均) | 差 [A-B] |
|---|
| 廃棄物処理費 | 6,367 | 5,954 | 412 |
| 消耗品費 | 1,858 | 1,751 | 106 |
| 補償費 | 395 | 678 | 282 |
| 賃借料 | 3,872 | 2,183 | 1,688 |
| 委託費 | 24,847 | 24,852 | 4 |
| 損害保険料 | 452 | 849 | 397 |
| 原子力損害賠償資金補助金一般負担金 | 6 | - | 6 |
| 原子力廃止関連仮勘定償却費 | 4,333 | - | 4,333 |
| 普及開発関連費 | 619 | 381 | 238 |
| 養成費 | 520 | 725 | 204 |
| 研究費 | 2,451 | 2,220 | 231 |
| 諸費 | 7,062 | 4,072 | 2,989 |
| 貸倒損失 | 206 | 213 | 6 |
| その他 | 147 | 135 | 12 |
| 合計 | 60,601 | 50,268 | 10,332 |
2. 効率化の内訳
以下の表に、今回の申請原価に織り込まれた効率化によるコスト削減の内訳を示す。
| 項目 | 効率化額 |
|---|
| 件名の厳選(普及開発関係費や寄付金の削減等) | 約20億円 |
| 効率化努力の成果の先取り(資材調達力の強化等) | 約10億円 |
3. 各費目の算定手法
- 算定手法:
- 「みなし小売電気事業者特定小売供給約款金審査要項」に基づき、透明性を高めるために個別件名を中心に算定している。
- 一部の難しい項目は過去実績等に基づいて想定されている。
詳細表
以下の表は、算定の方法を示したものである。
| 件名分のみ | 件名分一括分 | それ以外 |
|---|
| 廃棄物処理費、賃借料等 | 消耗品費、補償費等 | 貸倒損、建設分担関連等 |
4. 各費目の概要と変動理由
4.1 廃棄物処理費・消耗品費
| 項目 | 今回 [A] | 前回 [B] | 差 [A-B] | 備考 |
|---|
| 廃棄物処理費(火力発電) | 4,310 | 4,060 | 249 | 火力発電量の増加に伴う灰処理費増加 |
| 廃棄物処理費(原子力発電) | 2,057 | 1,894 | 162 | 低レベル放射性廃棄物の埋設費用の増加 |
| 消耗品費(潤滑油脂費、雑消耗品等) | 1,858 | 1,751 | 106 | - |
4.2 補償費・賃借料
| 項目 | 今回 [A] | 前回 [B] | 差 [A-B] | 備考 |
|---|
| 定期的補償費 | 376 | 653 | 276 | 硫黄酸化物の排出量減少による賦課金の減少 |
| 賃借料 | 3,872 | 2,183 | 1,688 | 分社化に伴う土地建物の賃借支払の増加 |
5. 原価算入に関する検討内容
本資料は、原価算入に関する新規及び前回算入項目についての比較を提示している。具体的には、原子力に関するさまざまな団体の活動にかかる費用を原価算入する理由を明記している。
2023-2025年度平均と2013-2015年度平均の比較
| 区分 | 2023-2025年度平均 [A] | 2013-2015年度平均 [B] | 差 [A-B] | 事業内容等 | 原価算入の理由 |
|---|
| 前回原価算入 世界原子力発電事業者協会 | 42 | 14 | 27 | 原発の安全性向上を目指すための各国間の運転経験情報交換や技術支援の実施 | 福島第一事故以降、その活動の重要性が高まっている |
| 前回原価算入 日本卸電力取引所 | 0 | 0 | 0 | 電源調達の多様化を図るための仲介業務 | 電力需給の調整に必要な費用として原価に算入 |
| 今回新規算入 原子力エネルギー協議会ATENA | 11 | - | 11 | 原子力の安全性向上に関する課題の特定及び対策の評価 | 安全性向上に資する活動として必要な費用を算入 |
新規算入項目の詳細
| 区分 | 2023-2025年度平均 [A] | 事業内容等 | 原価算入の理由 |
|---|
| 今回新規算入 日本原子力発電 (緊急事態時支援組織) | 17 | 事故収束活動に必要な遠隔操作ロボット等の管理運用 | 原発の安全性向上を目指し、国が定める法律に基づき設置されたため |
| 今回新規算入 原子力環境整備促進資金管理センター | 11 | 原子燃料サイクル推進基金の運営及び管理 | 原発の円滑な運営のため、基金の管理は重要な業務である |
| 今回新規算入 電力広域的運営推進機関 | 0 | 広域的な送電網の整備及び需給監視 | 電気事業法に基づく公益的な役割を担うため、必要な費用として算入 |
6. 今後の予定
- 効率化の取り組みを継続し、コスト削減を図ることが明示されており、定期的な評価と見直しが必要である。
この資料は、四国電力の経営における原価構造を明確にし、効率化の取り組みの進捗状況を理解するための重要な資料である。