東京電力エナジーパートナー株式会社 電気料金見直しに関する資料
本資料は、東京電力エナジーパートナー株式会社が2023年2月6日に提出した電気料金の見直しに関する概要をまとめたものである。主な内容は以下の通りである。
- 電気料金見直しの背景
- 電気料金値上げの概要
- 原価算定の概要
- 今後の対応
- 省エネ・節電に関する取り組み
- 光熱費削減へ向けたサービス
1. 電気料金見直しの背景
世界的な資源価格の高騰
- 燃料価格が急騰しており、特に化石燃料価格が全ての燃料種で高騰している。
- 円安が続き、卸電力取引市場の価格も急上昇している。
財務状況の悪化
- 当社の2022年度の経常損益は5,050億円の損失が予想されている。
- 規制料金の燃料費調整単価が上限に達しており、経営上の負担が増加している。
経営努力の限界
- 経営合理化を進めているが、燃料価格の高騰により過去最大の損失が見込まれており、安定供給に支障をきたす恐れがある。
2. 電気料金値上げの概要
- 実施日: 2023年6月1日より
- 値上げ率: 平均29.31%の値上げを国に申請
- 例: 標準的な家庭(260kWh/月)の場合は28.6%の上昇
値上げ対象
| 部門 | 料金タイプ |
|---|
| 規制部門 | 小売料金 |
| 自由化部門 | |
| 託送料金 | |
| 再生可能エネルギー | |
3. 原価算定の概要
原価の増加
- 2023年度から2025年度にかけて、年平均の総原価は前回(2012~2014年度)と比較して6,135億円の増加が予測されている。
- 増加の主な要因は燃料市場価格の高騰であり、特に購入電力料金が大幅に上昇している。
原価内訳(2023-2025年度)
| 勘定科目 | 前回 (2012-2014) | 今回 (2023-2025) | 差異 |
|---|
| 人件費 | 1,241億円 | 261億円 | 981億円 |
| 燃料貯費 | 24,538億円 | - | 24,538億円 |
| 購入電力量料 | 7,898億円 | 67,097億円 | 59,199億円 |
| その他経費 | 3,488億円 | 1,040億円 | 2,448億円 |
| 総原価 | 57,019億円 | 63,154億円 | 6,135億円 |
4. 今後の対応
経営効率化の取り組み
- 経営効率化によるコスト削減を継続し、再度の値上げの抑制を図る方針である。
- 燃料や市場価格の高騰に対応しつつも、経営基盤の強化を目指す。
原子力発電所の運転計画
- 柏崎刈羽原子力発電所の7号機および6号機の再稼働により、コスト圧縮を図る見込みである。
5. 省エネ・節電に関する取り組み
施策の目的
- 2023年度から、お客さまの電気料金負担を軽減し、カーボンニュートラル社会の実現に寄与する機器等の導入支援を行う。
- 2024年度までに、販売電力量の約3%に相当する年間60億kWhの節電を目指す。
今後の事業変革と導入支援
- 当社の変更点
- アグリゲーション事業にシフト
- お客さまに密着した設備サービス事業を強化
お客さまメリット
- 省エネ・節電によるエネルギーコストの低減
- 環境価値やDRリソース等の付加価値創出への支援
提案モデルケース
-
ご家庭のお客さま
- カーボンニュートラルに寄与する機器の導入支援(例:太陽光発電、高効率給湯器、蓄電池システム)
-
業務用電力
- 中小規模のスーパーマーケットや事務所向けの支援策を展開
6. 光熱費削減へ向けたサービス
エネカリプラス
- 初期費用0円で太陽光発電システム等を利用可能
- 契約終了後には、全ての機器を無償譲渡するサービス
- アフターフォローは24時間365日対応
モデルケース
- 新築戸建住宅(4LDK、120m²程度)の4人家族の場合
| 種類 | 光熱費 | 料金 |
|---|
| ガス併用住宅 | ガス代:10,600円/月 | 電気代:18,200円/月 |
| 合計 | 28,800円/月 | |
| 電化住宅 | 定額機器利用サービス費用:8,900円/月 | 電気代:13,200円/月 |
| 合計 | 22,100円/月 | |
| 契約後 | 電気代:13,200円/月 | 合計:10,800円月 |
補足資料
事業報酬の算定
- 事業報酬は資産価額に基づいて算定され、特に電気事業の固定資産に重点を置く。
事業報酬率の算定
- 自己資本報酬率と他人資本報酬率をもとに加重平均で算出され、リスクを表すβ値も考慮される。
| 項目 | 資本構成 | 報酬率 |
|---|
| 自己資本報酬率A | 30% | 7.72% |
| 他人資本報酬率B | 70% | 0.66% |
| 事業報酬率 | 100% | 2.8% |
本資料は、東京電力の電気料金見直しに関する各種コストや背景を客観的に整理し、電気料金の変動に関する影響を示している。今後の審査において、事業運営に必要な安定性を確保しつつ、適切な料金体系への再構築を促すことが求められている。