2025年10~12月期は、スポット市場の平均システムプライスが前年同期の12.45円/kWhから10.94円/kWhへ低下した一方、価格高騰(30円/kWh以上)は17日発生し、前年同期の7日から増えた。高騰のうち14日は北海道エリア単独で、供給力・売り札の減少と北海道―本州間連系線の運用容量低下が重なり、需給がひっ迫したと推定されている。
東高西低が続き、東エリアの月平均価格は10~12月に12.68、11.27、11.22円/kWh、西エリアは10.90、9.84、10.16円/kWhであった。11月は中部―関西間連系線の停止と北陸―関西間の分断率上昇により、安価な売り札が関西以西に滞留し、同地域の価格を押し下げたと推定される。スポット約定量は680億kWhで前年同期並み、時間前市場は17.6億kWhで1.1倍であった。
スポット市場では旧一電・新電力その他の双方が買い越しであり、新電力その他は前年同期比で買い入札量1.2倍、買い約定量1.1倍と買いが強まった。先物約定量は471.1億kWhと前年同期の約2倍に増加した。EEXでは参加者増加や2026・27年度のヘッジ需要を背景に季節物の取引が活発化し、2025年12月には中部エリア商品も始まった。先渡市場の約定はなかった。
連系線の期間平均分断率は東京―中部間(FC)43.0%、中部―関西間41.4%、北海道―本州間30.2%、東北―東京間30.3%で、東側で高い傾向となった。作業による運用容量低下が影響したと推定され、11月の中部―北陸間BTB作業に伴う系統切替が、中部―関西間・北陸―関西間の分断率上昇に関係した。
スポット価格等が高い21日間の入札可能量は自社供給力の7~9%台で、価格の低い9日間の11~12%台を下回った。売りブロック入札は価格上昇日に割合が低く、約定率が高くなる傾向が続いた。期間平均約定率は約4%であり、グロス・ビディング休止後、従来0.01円/kWhで供出していたブロック札を限界費用での供出に変更したことが、約定しにくさの背景と説明されている。
電源開発電源の切出しは設備総出力約1,200万kWのうち約61.9万kW(約5%)で、前年同期から進展はなく、各社の追加切出しは未定である。公営水力は総設備容量約231万kWのうち約175万kW(約76%)が競争入札等による契約となり、長期随意契約終了後の移行を受けて2025年1~3月期から約33万kW増加した。旧一電との相対供給は2025年12月に総需要の13.1%(84.7億kWh)、うちグループ内供給は9.0%であった。
2025年12月の新電力シェアは総需要の22.1%(低圧27.0%、特高・高圧19.1%)で、直近は増加傾向である。低圧の規制料金は、2025年11・12月に全エリアで自由料金を2か月連続して上回った。資料は燃料価格高騰が予想されるとして、今後の動向を引き続き注視するとしている。規制料金から自由料金等へのスイッチング率は全国51.4%、旧一電から新電力等への切替率は24.5%で、いずれも前四半期から上昇した。
都市ガスでは、旧一般ガス事業者9社の相対卸供給量が2025年12月末に全国小売供給量の約10%を占め、新規参入者向けは約0.6%であった。新規参入支援のスタートアップ卸は、開始以来の問合せ131件に対し契約締結27件、交渉中12件である。資料は2025年10~12月期のモニタリング結果を報告し、今後も電力市場の監視を継続するとしている。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「自主的取組・競争状態のモニタリング報告(2025年10月〜12月期)」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_systemsurveillance.html)をもとに当社作成
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日本の卸電力価格は、2022年度の全国平均20.4円/kWhというピークを経て、直近では10〜12円台に落ち着いている[DOC:e3a9e6dc-f089-461e-9316-5dbf87db34c0][DOC:f3b43584-e8a0-490e-9b80-d77889eebb36]。しかし「平均価格が落ち着いた」ことは「価格リスクが縮小した」ことを意味しない。価格形成の主変数が燃料費から**連系線の分断構造と供出規律の運用**へ移っており、実務が直面するコスト変動の性格そのものが変わりつつある。
2026年度向けの卸売では、四国エリアを除くすべての評価対象エリアで常時バックアップの休止が決まった(決定済み)[DOC:53305f48-3af2-4d14-b90f-8fd6ee66f863]。同時に、電力先物の四半期約定量は2025年10〜12月期に471.1億kWhへ達し、同期のスポット市場約定量680億kWhの約7割の規模になっている [DOC:f3b43584-e8a0-490e-9b80-d77889eebb36]。中長期の価格リスクをどこで処理するか、という問いの答えが実務上すでに移動している。
電力の切替手続きそのものは、2016年の全面自由化時に構築された共通システムでほぼ標準化され、実務上の争点は限られた残余論点に絞られてきた。一方で、審議会が公表する「スイッチング率」「新電力シェア」は指標として異なる現象を測っており、2026年には競争状況の測り方そのものが変更された。本稿では、制度の現在地と指標の読み違えを避けるための論点を整理する。
Policy Scope
関連する審議会・政策資料を継続的に収集し、AI要約と一次資料をまとめて確認。重要な変更を事業判断と社内共有につなげられます。