2025年10月~12月期の電力市場モニタリング報告
資料の目的
本資料は、2025年10月から12月の期間における自主的取組及び競争状態のモニタリング報告をまとめたものである。市場の主要な動向と数値データを提供し、今後の市場動向に向けた考察を行う。
市場動向の概況
卸電力市場の価格動向
- 市場価格の推移
- 卸電力市場価格の地域ごとの平均エリアプライスは次の通りである:
| 地域 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|
| 東エリア | 12.68円/kWh | 11.27円/kWh | 11.22円/kWh |
| 西エリア | 10.90円/kWh | 9.84円/kWh | 10.16円/kWh |
- 東エリアでは30円/kWh以上の高騰日が17日存在し、特に10月が最も高値を記録した。
- 高騰の背景
- 高騰の原因として、中部-関西間や中部-北陸間の連系線の分断率の上昇が挙げられ、安価な電力が関西以西に留まったことが影響したとされる。
スポット市場の約定量
- スポット市場における約定量は680億kWhで、前年同期比で1.0倍の増加を示している。
- 時間前市場の約定量は17.6億kWhで、前年同期比で1.1倍の増加を記録した。
平均市場分断率
- 10か所の連系線における分断率は以下の通りである:
- 増加した連系線: 4か所
- 減少した連系線: 6か所
- 主な高分断率の連系線は以下の通りである:
- 東京-中部間および中部-関西間: 40%台
- 北海道-本州間および東北-東京間: 30%台
先物市場
- 先物市場の約定量は471.1億kWhで、前年同期比で2倍の増加を見られた。取引参加者数は119社に達した(2025年12月時点)。
小売市場の動向
- 低圧の規制料金が全エリアで自由料金を上回る状況が発生し、今後の燃料価格の動向に注視が必要である。
主要指標
当期期間の主要指標は以下の通りである:
| 指標 | 2025年10月~12月 | 前年同期期間 (2024年) | 差 |
|---|
| 卸電力市場 約定量 | 680億kWh | 654億kWh | 1.0倍 |
| 平均システムプライス | 10.94円/kWh | 12.45円/kWh | -1.52 |
| 東西市場分断率 | 43.0% | 54.5% | -11.5% |
| 時間前市場 約定量 | 17.6億kWh | 15.7億kWh | 1.1倍 |
| 小売市場 販売電力量 | 1,894億kWh | 1,901億kWh | -0.4% |
今後の予定
- 引き続き、スポット市場、先物市場、小売市場の動向をモニタリングし、必要な調整を行う予定である。
詳細な市場動向
スポット市場における価格の推移
- 平均約定価格: 11.53円/kWh(前年同期比で約14%低下)
- システムプライスの最高価格は30.00円/kWh(10月16日)で、当日の約定量は約2,400万kWhであった。
電力先物市場の取引状況
- TOCOM: 約6.2億kWh(前年同期比2.1倍)
- EEX: 約464.9億kWh(前年同期比2.0倍)
- 2025年12月から中部エリアの商品がEEXに追加される。
供給力に対する入札可能量の状況
- 高騰日の入札可能量は7~9%台、低い日の入札可能量は11~12%台となっている。
新電力シェアの推移
- 総需要における新電力シェアは**約22.1%**であり、地域別に見ると、特に東京エリアでのシェアが高い。
スイッチングの動向
- 2025年12月時点で、スイッチング率は**51.4%**に達している。各エリアのスイッチング率は以下の通りである:
- 東北: 39.1%
- 東京: 55.3%
- 中部: 53.6%
結論
2025年10月~12月期の電力市場の報告は、価格の高騰、約定量の増加、さらには新電力のシェア拡大など、重要なトレンドが確認された。これに基づき、今後の市場の動向を注視し続ける必要がある。