2026年4月1日から2027年3月31日まで、スポット市場で余剰電力全量を限界費用で入札することが特に強く求められる対象事業者は11社となる。前回判定から中部電力株式会社が加わり、ほかの対象事業者は継続する。
適取ガイドライン改定後の市場画定方法を今回の判定に適用した。本則による市場区分は、2021年3月~2026年2月の分断率を基に、従来の4区分から5区分へ変更された。経過措置による区分は9区分で、前回から変わらない。
対象事業者は、画定した市場ごとにシェアとPSIを用いて判定する。シェア基準は本則で20%超、経過措置で50%超であり、PSI基準は保有供給力が「市場内総供給力-市場内年間最大需要電力」を上回ることである。発電容量・供給力には2025年度供給計画の年度末構成を基礎に、2026年4月1日時点で有効な長期・固定的相対契約を加味するが、内外無差別が担保された調達電源は除外する。
| 区分 | 改定後の分断判定 |
|---|---|
| 本則 | 直近5年間で、年平均分断率が10%以上となる年が3年以上続く場合に分断として扱う |
| 経過措置 | 月平均分断率が10%を超える月がある年が、直近5年間に1年でもあれば分断として扱う。今後、一定基準を満たす場合は判定期間を段階的に拡大する |
この見直しは、市場分断率の変動を踏まえたものであり、適取ガイドラインは2026年3月13日に改定された。今回の対象事業者判定は、改定後の市場画定を踏まえて実施された。
対象は北海道電力、東北電力、東京電力エナジーパートナー、JERA、中部電力、中部電力ミライズ、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力である。中部電力株式会社の追加が今回の変更点である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「スポット市場への限界費用価格での供出が特に強く求められる対象事業者について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_systemsurveillance.html)をもとに当社作成
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日本の卸電力価格は、2022年度の全国平均20.4円/kWhというピークを経て、直近では10〜12円台に落ち着いている[DOC:e3a9e6dc-f089-461e-9316-5dbf87db34c0][DOC:f3b43584-e8a0-490e-9b80-d77889eebb36]。しかし「平均価格が落ち着いた」ことは「価格リスクが縮小した」ことを意味しない。価格形成の主変数が燃料費から**連系線の分断構造と供出規律の運用**へ移っており、実務が直面するコスト変動の性格そのものが変わりつつある。
地域間連系線は北海道から九州までの各エリアの電力系統を結ぶ送電設備で、市場分断は連系線の容量が足りず卸電力市場の価格がエリアごとに分かれる状態を指します。日本卸電力取引所(JEPX)のスポット市場は全国を一つの市場として値決めしますが[DOC:583b350c-f52d-4d57-8025-9c594f6b1bd0]、送れる電気の量には物理的な上限があるため、価格差が生じます。
2026年度向けの卸売では、四国エリアを除くすべての評価対象エリアで常時バックアップの休止が決まった(決定済み)[DOC:53305f48-3af2-4d14-b90f-8fd6ee66f863]。同時に、電力先物の四半期約定量は2025年10〜12月期に471.1億kWhへ達し、同期のスポット市場約定量680億kWhの約7割の規模になっている [DOC:f3b43584-e8a0-490e-9b80-d77889eebb36]。中長期の価格リスクをどこで処理するか、という問いの答えが実務上すでに移動している。
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