燃料費に関する審査資料の説明
資料の目的・背景
本資料は、2023年1月11日に開催された第31回料金制度専門会合において、経済産業省が事務局として提出したものである。燃料費に関わる申請内容を整理し、今後の検討に向けた主な論点を提示することを目的としている。特に、各電力会社の石油調達単価や核燃料費の申請概要、審査論点をまとめている。
主要な検討内容・論点
本日議論するポイント
- 燃料費の中でも特に以下の点に焦点を当てて議論する。
- 石炭燃料費
- LNG燃料費
- 石油燃料費
- 核燃料費
- 新エネルギー等燃料費
燃料費算定方法
- 燃料費は、以下の燃料の合計額によって算定される。
- 火力燃料(石炭、LNG、原油)
- 核燃料
- 新エネルギー等燃料費
- 供給計画に基づく数量に時価を基にした単価を乗じて得られる。
燃料費に関連する主な論点
- 各燃料の数量や単価に対する合理的な設定が求められる。
- 他の電気事業者との取り組みを踏まえた効率化努力の評価が必要である。
重要な数値・データ
申請概要(燃料費総額)
以下の表は、各事業者の燃料費総額及びその内訳を示している。
| 事業者名 | 燃料費 (億円) | 火力燃料費 (億円) | 石炭系 (億円) | ガス系 (億円) | 石油系 (億円) | 核燃料費 (億円) | 新エネルギー等 (億円) |
|---|
| 東北電力 | 11,299 | 11,226 | 5,033 | 5,790 | 403 | 23 | 50 |
| 北陸電力 | 3,992 | 3,987 | 3,230 | 418 | 340 | 5 | - |
| 中国電力 | 5,468 | 5,437 | 3,826 | 1,248 | 363 | 31 | - |
| 四国電力 | 2,446 | 2,403 | 1,446 | 660 | 297 | 43 | - |
| 沖縄電力 | 971 | 971 | 652 | 310 | 9 | - | - |
燃料費全体の内訳
- 燃料費は、石炭、LNG、原油などの燃料種別によって詳細に分かれている。
課題・リスク
燃料費に関する主な論点
- 数量や単価に対して適切な評価基準が必要である。
- 発電経済性を考慮した調達手法の評価が求められる。
- 各電源の運転計画や季節的変動を踏まえた数量設定が重要である。
今後の予定
- 専門委員や事務局とともに、上述の主な論点に基づき、燃料費の検討を深めていく必要がある。
- 本資料における情報は、燃料費の現状把握や今後の方向性を示すものであり、適切な意見を集約した上で、形を整え今後の方針へとつなげることが重要である。
石油調達単価 申請概要
重油
- 国産重油:
- 東北電力、北陸電力、中国電力、四国電力は、令和4年(R4)7月~9月のチャンピオン交渉における決定価格に基づいて織り込み。
- 輸入重油:
- 東北電力は、R4/7~9月の受入実績に基づいて織り込み。
申請調達単価および平均硫黄含有率
| 東北電力 | 北陸電力 | 中国電力 | 四国電力 | 沖縄電力² |
|---|
| 申請調達単価¹ (円/kl) | 141,259 | 107,754 | 102,541 | 99,095 | - |
| 平均硫黄含有率 | 0.20% | 1.88% | 2.35% | 2.00% | - |
- 申請調達単価は原価総込のCIF価格に石油石炭税、諸経費を加算したものである。
- 沖縄電力の重油消費は少なく、原価算定期間の消費はR5年度の在庫で賄い、追加調達は行わない予定。
石油燃料費の審査に係る主な論点
-
数量(各燃料共通):
- 「メリットオーダー」に基づく最も安い電源からの稼働が徹底されているか。
- 発電単価が高い電源の稼働抑制のための取り組みがされているか。
- 各電源の運転可能日数などの供給計画が適切に設定されているか。
-
単価:
- 効率化努力が織り込まれているか。また更なる効率化の余地はあるか。
核燃料費 申請概要
核燃料費
- 原価算定期間中に原子炉に装荷された核燃料に基づき、燃焼度合いに応じた減損価額を算定。
核燃料費のデータ
| 東北電力 | | 北陸電力 | | 中国電力 | | 四国電力 | | 沖縄電力 |
|---|
| 核燃料費 | 21億円 | 40億kWh | 5億円 | 9億kWh | 31億円 | 45億kWh | 42億円 | 63億kWh | - |
| 合計 | 23億円 | 40億kWh | 5億円 | 9億kWh | 31億円 | 45億kWh | 43億円 | 63億kWh | - |
*注: 核燃料減損修正損とは、燃料取出時の実績燃焼度の未達を計上するものである。
核燃料費・新エネルギー等燃料費の審査に係る主な論点
-
核燃料費:
- 原価算定期間中に装荷された核燃料の取得原価が適切に計上されているか。
-
新エネルギー等燃料費:
- 適切な数値・単価が設定され、効率化努力の余地がないか。
参考資料
過去の査定方針に基づく具体的な評価例が示されており、それに基づく申請審査の方向性や考慮事項が記載されている。各電力会社が行う調達の効率化や燃料費削減に向けた取り組みが求められている。